日 時 2021年2月25日(木)10時〜11時30分
関西ゆかりの作家としまして、与謝野晶子(1898〜1942)が
取り上げられました。
彼女は大坂・堺の老舗和菓子店に生まれ、少女時代は算術が
得意で、暇さえあれば店の帳場に座り、家業を手伝っていました。
また父親が読書家であったため、蔵に本がどっさりあってこれを
片っ端から読んでおり、女学校を卒業する頃には文学グループと
つながりを持つようになっていた由です。
そこで出会ったのが運命の人・与謝野鉄幹でした。
2人の関係は当初師匠と弟子でしたが、やがて男と女の関係になり、そして夫と妻になりました。
彼女は、歌集「みだれ髪」が明治34年(1901)に出版されるや地方出身の無名の23才から、中央文壇の寵児に躍り出ます。(プロデュースは鉄幹)
以後 彼女はずっと第一線で活躍を続けていくのに対して鉄幹は精彩を欠いていくことになり、多くの子供に恵まれますがお金には苦労したとのこと。
やがて鉄幹は芸術の都・パリに憧れ渡仏し、彼女も追っかけてパリへ行っています。
そして夫を見送り愛用の品を棺に入れますが、本人が一番持っていきたいのは私でしょう・・・と言った?
なお彼女は当時の世間に対しては批判的な思想を持っていた由にて、日露戦争時の長詩「君死にたもふこと勿れ」などがそれを物語っているのではないでしょうか。