ローマに咲いた情熱の歌姫

日 時 平成24年5月9日(水)
場 所 兵庫県立芸術文化センター
講 師 石戸谷結子氏(音楽ジャーナリスト)
 今夏に佐渡 裕プロデュースのオペラ「トスカ」(プッチーニ
作曲)が上演されるのに伴うプレレクチャーです。
 内容はこのオペラの時代背景・史実を踏まえたストーリー・
主な登場人物・見逃せない名セリフ等々の解説でした。
 この物語の舞台はローマ市内の、聖アンドレア・デッラ・
ヴァッレ教会(第1幕)、ファルネーゼ宮殿(現フランス大使館:第2幕)、聖アンジェロ城(第3幕)と徒歩圏内に設定されており、時代は西暦1800年でイタリアは当時ハプスブルグ家の支配下にあって、これにナポレオンが侵攻しつつあるという状況の頃です。
 主な登場人物は、トスカ(歌姫)、その恋人のカヴァラドッシ(画家)、友人のアンジェロッティ(政治犯)およびスカルピア(警視総監)です。
 カヴァラドッシが脱獄したアンジェロッティを匿いそれがバレて拷問にあいますが、スカルピアはトスカの体と引き換えに助けてやると持ちかけ、トスカも一時はOKしますが、ついにナイフでスカルピアを刺殺してしまいます。
 結局 アンジェロッティは自害し、カヴァラドッシは銃殺され、トスカはテレベ川へ身を投げて終焉となるのですが、王政から共和制への移行期に散った歌姫の悲恋のストーリーというオペラです。