中国の初期王朝時代

日 時 平成24年5月21日(月)
場 所 園田学園女子大学
講 師 桐藤 薫氏(園田学園女子大学講師)
 中国で人々が定住しはじめたのは、新石器時代(前5000年頃)
と言われており、これは狩猟生活から漁業・農耕生活に移行した
ことと密接に関係しています。
 最初は小さな集団が黄河流域を中心に住み始めます。
 いわゆる四大文明のひとつ黄河文明です。
 古代は中国も日本と同じく神話の時代があり、神話から歴史へと入っていく過程があるようです。
 たとえば天地開闘の神「盤古」の伝承では、この神の息は風・雲に、声は雷に、左目は太陽に、右目は月に、手足と血液は山河に、筋は地脈に、肉は田畑に、髪と髭は星になるというものです。
 司馬遷の「史記」では、巻一が「五帝本紀」で皇帝のことが書かれており、その五帝の舜によって封国を与えられたのが、中国最初の王朝と言われる「夏」(巻二・創始者は兎)ということに一応なっています。
 この当時は文字というものがなかったため、あくまでも出土した土器等から推測されているもので、確固たる事実か否か疑問な点もありますが、少なくとも黄河流域には高度な文明を持った集団が居住していたことは、考古学的には明らかなようです。
 それが河南省の「二里頭遺跡」と考えられています。