北欧の音楽とその背景

日 時 平成24年6月29日(金)
場 所 西宮大学交流センター
講 師 宮下朋樹氏(武庫川女子大学)
 北欧とは一般的には、デンマーク・ノルウェー・スウェーデン
フィンランド・アイスランドの5カ国を指しますが、本日はスウェ
ーデン、フィンランドとノルウェーの音楽を紹介いただきました
 スウェーデンのイメージは、「ノーベル賞」「福祉国家」「森と
湖」等々ではないでしょうか。
 そのスウェーデンが文化的に繁栄したのが、グスタフ3世(写真)の頃と言われています。
 彼は王時代には、ロシアやデンマークと戦って勝利して名声を高めるとともに、文芸を愛好しオペラ座を一般公開したり、俳優や歌手の養成に努め、自らは芝居やオペラの創作も行いました。
 しかし一方では国民に過大な財政負担を強いたため、不満貴族により暗殺されてしまいます。
 この歴史的事実をオペラにしたのが、ヴェルディーの「仮面舞踏会」です。
 本日お聴かせいただいたベールヴァルドの交響曲第3番は、北欧の太陽光線のように優雅でやさしく、やわらかい日差しを思わせる曲でした。
 またフィンランドの曲は、シベリウスの交響詩「フィンランディア」でしたが、これは永い間ロシアに支配されていた苦難から立ち上がる勇気を感じさせるものでした。
 ノルウェーからは、グリーグの「抒情小品集」から音楽のスケッチのような3曲を演奏していただきました。