高齢者の生き方と鎮めの文化

日 時 平成24年10月4日(木)
場 所 宝塚西公民館
講 師 大村英昭氏(相愛大学特任教授)
 「大往生したければ、医療に関わるな!」のような主旨の書籍
が静かなブームをよんでいるところですが、「老化」と「病気」は
根本的に異なるものだとの認識をすることになったお話しでした。
 現在は「死ねない時代」なのでしょうか、「平穏死のすすめ」とか
「死ぬための医療」等(いわゆる、ピン・ピン・コロリ)が老人が集
まると時々話題にのぼりますが、要は「何が本人ためになるのか」ではないでしょうか。
 病院やクリニックは病気やケガを治すのが努めですから、当然それに向けて努力します。
 認知症・寝たきり・植物人間等の人たちを酸素吸入・点滴・胃ろう等で栄養や水分を補給して延命を図っているという状況はよく耳にいたします。
 この段階では本人に判断能力が乏しく、家族や医師が適切だと思う処置を行っているのでしょう。
 他方 水を飲みたくなければ無理に飲ませる必要はなく、食欲がなければ無理に食べさせる必要はないのでは、との意見も存在するようです。
 何よりも大切な「命」のことですから、安易に結論を見出すことは困難で、その時々の状況や考え方によってケース・バイ・ケースということにはなるのでしょう。
 因みに、氏も「がん」に侵されていて、余命2年と宣告を受けたのだとか・・・・・。