神戸西方にあった平氏の福原荘

日 時 平成24年10月6日(土)
場 所 兵庫県公館
講 師 田辺眞人氏(園田学園女子大学名誉教授)
 大化改新に端を発した日本の政治は律令国家へと歩み始めます
 しかしその律令制度(公地公民、班田収受、租・庸・調の税制等)
もいろいろと歪みが生じてきます。
 たとえば政府は税収を増やすため、田畑の開墾を奨励しますが、
いくら開墾してもいずれ国へ返還しなければならないので遅々と
して進まず、3代(親・子・孫)は私有を認めるもやはり成果は上がりませんでした。
 結局 開墾田畑は永久私有を認めることとなり、これが荘園と言われるものになります。
 そうなると豪族達はその荘園を守るために家臣に武装させて監視することになり、これが武士の始まりだと言われています。
 その一方の旗頭となった平清盛は、摂津国にある自らの荘園・福原荘の経営に力をそそぎ、経済基盤を確立して行きました。
 この福原荘の位置ですが、現JR神戸駅付近にあったと思われ、稲作には必ず水(川)が不可欠なことから、狭義では宇治川・湊川周辺だろうと言われ、広義では生田川から苅藻川にかけての広大な土地であったと推測されるのだそうです。
 すなわち、福原荘は神戸市の西方ということになります。(写真は、会場の兵庫県公館です。)