日本経済の現状とゆくえ

日 時 平成24年10月9日(火)
場 所 宝塚男女共同参画センター
講 師 滝川好夫氏(神戸大学院教授)
 今年の日本の国家予算の現状は、収入(税収:40、税外収入
:8)、支出(政策経費:71、国債費:21)で、44の赤字の予定
になっています。(単位:兆円、以下同じ)
 この赤字44は当然国債で補うのですが、その内訳は建設国債
:6、赤字国債:38で、後者については安易に発行できないように
都度 特例国債法の国会承認を条件にしています。
 今年の特例国債法は未だ未承認で、このままですと理論的には年金の支給さえあやぶまれます。
 国の借金(国債発行高)は今や1000となっていますが、ほとんどが国民の預金等により国内で消化されているため、国際問題には至っておりません。
 しかし近年その貯蓄率も減少し、いづれ日本の国債は海外に買ってもらわなければならなくなります。
 そうなりますと支払金利は上昇し、ますます国家財政は悪化いたします。
 これの解決方法は、単純には収入(増税)を増やし、支出(年金、医療、介護等)を減らすことでしょう。
 ただ日本の有権者のうち、2050年には65才以上の人が46.2%になるという予測もあり、政治家としましては選挙との関係もあって何とも悩ましいのですが、いよいよ待ったなしの状態で、腕の見せどころにさしかかったとも言えるようです。