阪神間に息づく古典文化

日 時 平成24年11月1日(木)
場 所 芦屋市民センター
講 師 河内厚郎氏(神戸夙川学院大学教授)
 今年 政府が11月1日を古典の日と定めたことを記念しての
講演会でした。
 因みに『古典の日に関する法律』の第1条には、「古典が我が
国の文化において重要な位置を占め、優れた価値を有している
ことに鑑み、古典の日を設ける・・・」と定めています。
 さて阪神間は日本文学でも重要な位置を占めているところで、多くの文学者が住み、様々な作品の舞台にもなっています。
 これらを、講師を中心に編纂された「阪神文学史年表」を教材に、古代〜中世にかけての文学、伝統芸能、諸事等について解説をしていただきました。
 その主なものは、神功皇后の新羅討伐時の松原での催事(摂津国風土記)、神託により天照大神の荒魂を広田神社に祀る(日本書紀)、主人公(在原業平?)が芦屋の里に住む(伊勢物語)、義経の大物浦脱出(平家物語)、尼崎・西宮・芦屋等の合戦(太平記)等々。
 また、能楽では「雲林院」「鵺」「満仲」等、狂言では「釣針」「蛭子大黒殿」等、そして浄瑠璃では「義経千本桜」等もご紹介いただきました。
 阪神間は日本的で、しかしモダンな感じのする歴史地区であると言えそうです。