日 時 平成24年11月17日(土)
場 所 関西学院大学
講 師 平岩俊司氏(関西学院大学教授)
朝鮮半島は、本来ひとつであるべき民族がふたつに分かれて
いる現状ですがそのひとつの北朝鮮は最高指導者である総書記
金正日氏が急逝したため、突然三男の金正恩氏が後継となり、
スタートいたしました。
金正恩氏はまだ若く、当局は金正日氏の穴を埋める意味も
あってか、新体制移行にあたり人工衛星(ミサイル?)の発射を計画するも不発に終わったようです。
新体制は遺訓政治の制度化と集団補佐グループにより、一応安定を保っている状況です。
金正日氏の永訣式においても、党側の張成沢氏・金己男氏・崔泰福氏と軍側の李英浩氏・金英春氏・金正覚氏等がならび、集団指導補佐体制がつくられたかに見えました。
また金正恩氏は、「第一書記」「国防第一委員長」「最高司令官」となり、故金正日氏は「永遠の総書記」「永遠の国防委員長」とされました。
これは金日成氏の「永遠の国家主席」を踏襲して永久欠番状態にしたもののようです。
しかしこのたび、崔竜海氏(軍総政治局長)が台頭(?)し、反対に李英浩氏が失脚(?)したことから、金正恩氏が自らの路線を歩み始めたのか、集団補佐グループによるものかはまだ判断がむつかしく、今しばらく成り行きを見ていく必要がありそうです。