日 時 平成24年12月4日(火)
場 所 宝塚男女共同参画センター
講 師 保田 茂氏(神戸大学名誉教授)
食料の安定供給には、①世界の人口が増加しない(現在:
70億人)、②石油価格等が上がらない(代替燃料は)、③異常
気象が続かない(温暖化ストップ)等々が前提ですが、はたして
30年先、50年先の環境はどうでしょう。
かって阪神淡路大震災では一時的に170万人の人々が食料
や水を失いました。
しかし外国の方々が賞賛されたように、暴動も起こらず秩序正しい行動がとられましたが、これの大きな原因のひとつに食料に困らなかったことが挙げられます。
すなわち、いち早く近隣農家の人たちが備蓄していたお米や野菜等を無償で提供し、おにぎりまで握ってくださった善意があったからです。
今 日本の食料自給率は40%(主要先進国の中で最低水準)で、実に60%を輸入に頼っていますが、これは戦後の経済成長や食生活の変化も大きく起因しています。
幸せに暮らすには、健康で暮らす(自立する)ことが第一ですが、それには美しい環境と安心良質な食料が不可欠で、そのためには前述の①②③の影響をあまり受けない国内生産(自給率のアップ)が欠かせないのではと思われますが、はたして日本はその道を歩んでいるのでしょうか。