想像力は世界を変える

日 時 平成25年3月30日(土)
場 所 宝塚西公民館
講 師 玉岡かおる氏(小説家)
 読書は世界の入口であるとも言え、いち個人は行動範囲も狭く
小さな存在でしかありませんが、読書をして想像力をふくらませる
ことにより、過去へも未来へも行けますし、英雄にもなれれば、
お姫様になることも可能です。
 氏は小説の中にしか存在しない人物を現実に居るかのように
表現するには、テーマやストーリーもさることながら確固たる背景が欠かせないと断言されました。
 そのためには多くの資料に触れることだけではダメで、それを読み解く想像力が必要である由。
 日本のビジネス界も世界の場では戦い負けしてしまうのは、せっかく良いものを持っていながら次の展開を的確に想像出来ないことにもいち因があるのではと疑問を投げかけられました。
 感性があり想像力を使える人も居れば、それを使えない人や使わない人も居て、この差が将来を変えると思われることから、想像力をなおざりにしてはいけないとのこと。
 ご自分の小説活動を例に、たとえばデビュー作の「夢くい魚のブルーグッドバイ」は、近くのため池の中に外来魚の存在を知ったことからの発想であり、2作目は自宅の庭に産卵のためやってきた赤足ガニがヒントになっている由にて、特に取材活動をしなくても執筆は可能であったようです。
 単なる知識人ではなく、世界を変えられるような読書人になりましょうと締めくくられました。