日 時 平成25年4月22日(月)
場 所 園田学園女子大学
講 師 河合利光氏(園田学園女子大学教授)
ヨーロッパの人々が太平洋地域に進出しはじめたのは大航海
時代と言われています。
15世紀末にはコロンブスがアメリカ大陸を発見しますが、これは
大西洋を横断したものであり、またアジアへは南アフリカの喜望峰
経由であったため、当時太平洋地域は未知の世界でした。
しかし16世紀に入りますと、スペイン・ポルトガルが積極的に海へ乗り出し、ついにマゼランが南アメリカ経由の航路を発見し、太平洋地域に進出いたしました。
天候に恵まれたこともあって、太平洋は”静かで、平和な海”であったことから、ここを「Pacifico」と名付け、太平洋の語源となっています。
17世紀にはオランダが、18世紀にはイギリス・フランス・ドイツ等が次々と進出するに至りました。
西洋人がアジア・太平洋地域に進出した理由は、①香料(スパイス)の入手、②未知の大陸探検、③キリスト教の布教等々があげられます。
①はコショウ・シナモン・クローブ・ナツメグ等の入手であり、②は領土の取得すなわち植民地が目的であり、③は西洋人以外は全て未開人(野蛮人)との位置づけによるものでした。
ただ現地の文化や習慣を否定したことにより対立や誤解も生じ、マゼランは志半ばで落命しています。