宮尾登美子著「天璋院篤姫」と「篤姫」
—成長物語としての魅力とその意味—
講師(大阪女子学院特任講師槌賀七代)
夙川公民館活動推進会主催の文学講座に参加して
11月7日(金)13時30分〜夙川公民館において
講師が文学作品として宮尾登美子著の「天璋院篤姫」と「篤姫」を取り上げたのはこの作品は「成長」する物語で篤姫が分家から本家へそして将軍家の御台所に成長していく「成長」の意味が分かる心をうつ感動の物語であること。
そして篤姫が「本」を読む事によって自分が変わり、運を開き自分の考えをしっかりと持っていたことで読むことの意義を現在の人々に教えている。「情報」に興味を持つことができた人であり、情報網の大切さを示している。
篤姫の目をとおして見た政治と社会の記述で人の心にふれるにはどのようにすれば良いか、置かれた立場で人と心をつなぎ、最善の道を求め目的を得て喜びを求めていく事がわかる。そして夫婦としての心の動きがこの作品の中に書かれてありどこでつながるかを示している。
成功と幸福感と苦悩の関係の提示がこの作品に示されている。「運命」と「宿命」と「意志」との関係の豊かさを「篤姫」の中に新しい価値観として受け入れる事が書かれている。
そして女の道は一本道として進んで行くのみだと言っているので今後のテレビの中で見えてくるのではと。
このように「篤姫」の作品の中で、女性の今の時代の生き方として示しているのではないか。
要約したら講義の内容はこうではなかったかと思う次第です。
私も作品の中、薩摩の諺で「一方聞いて沙汰すんな」いまも心に銘じおり、そして「とつさの判断を過てば、善も悪となり、悪も善となり得る」の言葉は現在の実社会でも学ぶべきと思っている所です。