「未来のきみが待つ場所へ」 宮本延春著

著者の元いじめられっ子の高校教師、宮本延春さんは、小学生・中学生時代と成績表でオール1を取ったこともある、いわゆる「落ちこぼれ」の生徒でした。

父親からの家庭内暴力、家庭の貧しさもあり、とても苦しい少年時代を歩かれました。

ですが、素晴らしい方々との出会い、そして何よりもご本人の大変な努力により、国立大学に進まれ、教員になられました。

見た目は、本当に爽やかな感じの、優しそうなお兄さんです。

苦労なんて人それぞれ、なのだから…でも、この方はとてつもない苦しみを味わい、とてつもなく努力をされたのだと思います。

宮本さんが非日常的な状況に居る→日常に居る、生活してゆくようになる、その課程は、人間の再生を感じました—これは人間として再び生きるようになるという感じです。

人間はどんな状況・状態からでも、作り上げてゆける、やり直せるのだと感じました。

それには、宮本さんのようなとてつもない努力は要りません。宮本さんの半分、もっと少なくても充分なのだと思います。

いじめられっ子で、不登校になって、10年間ひきこもって—私は、宮本さんの半分の半分以下の努力しかしていないと思っています。