「察知力」 中村俊輔著

僕は比較的いろいろなジャンルの書籍を読むようにしているのですが、最近読んだ本の中で、面白い!と思ったものの一つに、中村俊輔著「察知力」があります。

彼はヨーロッパ・サッカー界で活躍するサッカー選手ですから、一応サッカーが題材のベースにはなっていますが、「察知力」というタイトル通りに、身体能力的には、ヨーロッパ系、アフリカ系民族の選手に劣る中村選手が、いかに成功したか—それは、課題を持っての努力と共に、察知力を鍛える、持つという事です。

よく売れているそうで、大型書店などには平積みされていますね。新書版なので、余り高額ではなく、購入しても決して損にはならない本の内容だと思います。

内容に関しては、とても納得して、うなずかされました。

僕は計画性には乏しく、ダラダラと過ごす傾向が強い人間なのですが、中村選手のシステマティックという感じではないのだろうけれど、ちゃんと練習の一つひとつに課題(カベ)を見つけて、そのカベを乗り越えるように努力する。
そして、チームメイト、スタッフ、上司(同僚ですね)を始め、対戦相手の選手(仕事の相手)などの気持ちをよく考える。
同僚は自分に何をしてほしいと思っているのか、何を期待しているのか。

僕はとても身勝手な性格で、つい自己中心的に行動してしまいます。直さなくてはとは常々強く思っているのですが、どうしても感情に流されてしまいます。

中村選手にも、遠い昔にそういう経験—失敗があり、そこで味わった失敗に気付き、その失敗を繰り返したくないから、トラウマとしてバネにして、自分を伸ばしてゆく。
シンプルな考え方に見えますが、どなたであっても、なかなか実行するのは難しいと思うのです。

でも、中村選手は実行しました。そしてし続けています。だから彼はワールド・クラスのサッカー選手でい続けているのです。