今日のデートで、彼女は青いジーンズに、淡いグリーンの模様の入った、クリーム色のふんわりとしたシャツを合わせて来た。
丈が長めで、ヒラヒラとした生地で、最近流行っているみたいだ。
「このシャツは妊娠をごまかせるのよ」
そんな彼女のことが好きで好きでたまらなかった。
「本当に君のことが好きなんだよ!」
二度目ははっきりと聞こえるように言った。
彼女は困惑しているようだ。僕のことを嫌いというわけではない。いい人だとも思ってくれている。
だが僕は、月収10万円にも満たないフリーターだ。一人暮らしも出来ないでいる。
2人で頑張って行こう…そう念じていた。
僕も10万円で生活できるとは思ってはいない。介護職員の彼女と共に歩んで行きたいのだ。
生活がままならない。甲斐性の無さも受け入れてほしかった。
「今、固まっているの… 私のほうがあなたより、収入があるのね…」
「そんなことは! 無いはずだよ! 確かにわかってはいるけど!」
「本当に情けない男なんだ!」
自分を、彼女にさらけ出して、受け入れを促してみた。
「だったら、そんなあなたをわかってくれる人をさがしたら?」