約9年前にお住まいを設計させていただいたクライアントさんから久し振りに連絡がありました。 電話の内容は”床下点検口を開けたら水が漏れている”とのこと。慌てて行ってみると洗濯機の排水パイプの周辺が少し水で濡れていました。てっきり洗濯機の排水パイプと接続するトラップ周辺で漏れているのだろう。とり替えたらすぐ直るだろう・・と簡単に考えていました。

ところが何日もかけて、いろいろ確かめてみましたが、原因が特定できないので、他に原因があるのではないか?と今度は注意深く、床下の狭い空間を懐中電灯で覗いていたら、なんと原因は”結露”でした。 写真は床材の下面にくっついた水滴です、写真をクリックすると大きな画面でご覧になれます。

結露とは、外気と室内の温度差が大きく変化した時に起こる自然現象です。冬ストーブ焚いた時にガラスに水滴がつくという現象です。 今年は特に寒かったせいもあって床下のスギのフローリングの下面に水滴が雨だれのようにくっついていました。

 床下点検口のお蔭で発見できた事と、床材をスギの無垢材でつくっていたので腐朽していませんでした。 1階が鉄筋コンクリート造で2階、3階は木造の混構造の建物です。 対策は、1階床に通気口を2箇所とって風を通すことで解決したいと考えています。工事は、この建物をつくって下さった工務店にお願いしています。どうかうまくいきますように。

この経験から学んだ事
①1階に床下空間が少しでもある場合は、鉄筋コンクリート打ち放し仕上げの場合でも 必ず床下換気口を設けること
②床下に点検口をつくっておいて、点検できるお住まいである事
③つくっていただいた工務店さんといい関係を築いておく事

それから”私が来てくれると安心なんです”と言って下さったクライアントさんの言葉はほんとに嬉しかったですね。何をおいても優先して行かせていただこうと思いました。

 みなさんのお家は点検できるつくりになっていますか!