今日、はじめてこられた方が「私の聞きたいことはこれだった」「もっと早く来ていれば」と。
今までその言葉を何回聞いただろう。

学校に関わっているあいだは、学校が薦める場所に行くことが多い。
正直、学校が薦める場所は「学校を中心に物事を考える場所」が多い。ではそこが今の学校の状態を知っているかといえば、???

いじめが原因!などと学校の責任を追求されないように、親の責任や子どもの性格や障害を追及するだけだったりする。
それをするために、子どもの話をちゃんと聞いてくれることはまずない。
話をされると困るから、話をしてくれるように信頼を得ることにも不熱心。
心理、精神関係の受診を薦めたりもする。
あなたのご家庭あるいは子ども本人の問題です、というわけである。

親も、本人もそう思い込む。

当然ながら事態が改善されることは少ない。
悪くなる一方といいたい場合も少なくない。

子どもの心は学校に残ってしまうのだ。
捨置かれたいじめ、体罰、人間性の否定…。
戻れない、解決されないだけに荒れ狂う場合も多い。
当然であろう。

事態が良くならない、学校を卒業する、違うところを探す、ということになる。しかし情報は少ない。

ネットでネット上の場所や人にすがることになる場合も多いが、正直、現実、現場を知らない対処が正しいかどうか?言うまでもないことだと思う。
まちがっていても誰もその責任は取ってくれない。
つけはすべて親と子に。

名前だけの専門家。
不登校ビジネスとよばれるハイエナさえいる。

何百万というお金が乱れ飛んだりする。
驚くばかりである。

うちは貧乏でよかった!と今にして思う。

うちだってお金は頂く。
それを紹介できない理由にする組織もある。
しかしその組織が月何十万ものお金がいるような場所は紹介していたりする。
なぜか。
そこが「学校復帰を目的」にし「子どもとその家庭が悪い」と言ってくれるからである。

本当に救いがない…。

私ができること。
それはただ一緒に歩んでいくことだけかもしれない。
しかしただそれだけのことをしてくれる場所がないのである。

人間にとって、一番大切なのは「学校へ行く」ことではない。
安全、安心でない場所なら、そんな場所に行かない自由が子どもにはあるのだ。
その自由を、権利を守ってあげたい。