東北自動車道路が一般車も通行できるようになりました。
これにともなって、各宅配業者が被災地向けの荷物を運んでいます。
わたしがいつも立ち寄る酒屋。
ここではクロネコヤマトを扱っています。
しかし震災以降、しばらく被災地向けの扱いはしていませんでした。
先日、再開したので、荷物を預かりに来たドライバーの方に聞きました。
「やはり東北地方の荷物が多いのですか」
「えー、でもヤマトの社員やその家族も今回の地震では1500人以上が犠牲になっています。だから、こちらからの荷物が向こうに届いても、道を知っていて、家を知っていて、運ぶことができるひとたちがいなくなってしまいました」
「……。そんなにたくさんの犠牲があったのですか」
「はい。だから、こちらからの荷物は配送センターどまりなんです。お客さんが配送センターまで受け取りに来られる場合はいいんですが、道路状況が悪いし、車のガソリンが不足しているので、実際にはセンターに荷物がたまっているそうです。また、そのことからかなりトラブルも発生していると聞きます」
こちらのひとが、親戚や家族、友人のために個人的に支援すること。それは善意によって動いた結果でしょう。
しかし、そのプロセスを支える宅配業者のひとたちも、また同じように仕事以上に被災の苦難を味わっています。
個人的に荷物を送るときは、確実に相手の安否を確かめましょう。
また、いつ頃に荷物を送って、センターに届くのはいつ頃なのかという情報を相手に知らせましょう。
すぐには受け取りに来られないかもしれないので、生ものは避けましょう。
腰痛が悪化して労災状態で休業中のドライバーが酒屋の立ち飲み仲間にいます。
その方の故郷は大槌町。役場が津波に襲われた町です。
彼は金曜日に私財で必要品を買い込み軽トラックで岩手まで自分で荷物を届けました。日曜日に疲れた顔で酒屋に登場。次はタバコを届けると言っていました。
個人的な支援。
それが、確実に困っているひとたちの援けになるかどうかを考えての個人的な支援が必要です。