いま、多くの子どもたちが子ども時代を奪われています。
これはどういうことか、考えないと非常に怖いと思っています。

大人になれないんです。

社会がいかに早く進もうと、生物としての人間の成長が50年や100年で早くなることは絶対に有りません!
生物として、成長のための何をはしょることもしてはいけないのです。

蝶が卵から青虫や蛹にならないで蝶になれないのと同じなのです。

大人は、子どもたちに充分な子ども時代を生きることができるように努力しないといけない!と私は断言します。

胎教から始まって「頭のいい子に育てるため」とか「才能ある子を育てるための…」とかいろいろな早期教育が沢山なされていますよね。

はっきり言ってそれは少子化の時代になって、今まで例えば6歳以上の子どもたち対象だったとして、それでは自分たちが食べていけなくなったから年齢を下げて少しでも多くいの人を対象にして利益を上げるためです。
(もちろんすべてがそうではありません、念のため)

1年生の授業が成り立たない!子どものしつけがなってない!なんてことを言われる方がありますが、ちょっと考えてみてください。

3歳になるやならずで鉛筆を持たされ字や英語を習いに行かされる。
入学したって同じことの繰り返し。もうすでに知っていることをやらされて何が面白いですか?
躾の問題ではないのです。

私が驚いたのは学校の先生が「1年生になるまでに字ぐらい教えて置いてください」と言われたことです。
そのために学校へ行くんじゃないんですか?と驚きました。

ちゃんと指導されてない、力が付いていない時から鉛筆を持たされて、まともな持ち方さえできない多くの子。
そのつけは、その後の体力、学力にも影響します。
みんな子どもが負わなくてはならないんですよね
子どもの責任ではないのに。

子どもには、体を動かし、自然の中、多くの人の間で多くのことを学び、ゆっくり安心して休める充分な時間が必要なのです。

3歳の子を大人よりこき使ってどうするんです!
早くから、自発的行動を制限され、自分で見、考えることの時間を与えられず、どうして人間として豊かに成長することができるはずがあるでしょう。

子どもには子ども時代が必要なんです。
それをちゃんと保証できる社会を取り戻しましょう。

世の中が3歳から教育だ、早期教育だと、子どもの個性も見極めず早期に歩み出すことによっていろいろな障害を持ってしまった子どもたちをたくさん見て来ています。

親が社会に踊らされることなく、判断しないと、誰も責任は取ってくれません。

ぜひ子どもの様子を見て正しく判断してくださることを切に願います。