大阪市営地下鉄 〜御堂筋線〜にて

梅田駅ホームの一番後ろで、

御堂筋線を待っていました。

電車が近づいて来ると、地下トンネルの奥が

『ゴォォォ〜〜〜〜!』と音を立て、風が吹いて来ます。

だんだん音が大きくなり、風が強くやって来ます。

なんかすごい『エネルギー』を感じます☆

そんな時、ふっと『遠い記憶(?)』がフラッシュバックして(蘇って)来ました。

思い浮かんだ風景は、1965年〜70年代の大阪。

灰色のコンクリートと青白蛍光灯に覆われた、

薄暗くって薄汚れた地下鉄の駅のホームと、

すし詰め状態の御堂筋線の中にいる人たち。

みんなの身なりは決して裕福っぽくはないけれど…

『家族のために、頑張って働いて、マイホームを建てよう』

『戦争で散っていった人ためにも、頑張って生きよう』

『一日も早く、日本を復興させたい。』

『家族のために、冷蔵庫・クーラー・洗濯機を買おう』

『家族のために、裕福になろう』

…などなど、夢や希望、志でみちみちていた

時代の微かなる『コダマ』が、地下鉄の奥からか聞こえて来ました。

私は、生まれる前でしたので1970年の

大阪万博は体験していませんが、

なぜか古びた大阪市営地下鉄に対して、

親しみや居心地のよさ、また大阪万博に対しては

『なつかしさ(哀愁)』を感じるのが不思議です。

私の両親が若かった頃、二人は都会で働くことに憧れ、

大阪・本町の外資系企業で出会い、結婚し、私が生まれた訳です。

兄は両親と同じく、大阪市内で働き、

私は何故か都会よりも『八尾』が好きで、八尾にどっしり居座り、

そして妹は更なる都会に憧れ、東京に行きました。

同じDNAを持つはずの兄妹ですが、いろいろとバラバラで、

生命科学の不思議さを感じマス(^^)。

2011年の今、地下鉄の中にいる人たちは、なんだか忙しいなく、

イライラしてたり、しんどそうで元気がない…

心が行き場のなり浮遊霊みたいに、ふらふらしているように見受けられます。

少し昔、この地下鉄の中にも確実に存在した

『夢や希望』の『残り香』を辿り遡って、

先人達が築き上げてきたこの素晴らしい香りを忘れずに

生きていきたいな…って改めて感じました(^^)☆☆☆☆☆