平成24年 最初の歩きお遍路旅♪ ③

1月22日(日)、久礼のお宿を出て、

22キロ先の、37番・岩本寺の宿坊まで歩きました。

「七子峠」という、一風変った名前の峠越えのため、

車一台くらいが通れる道を歩いてますと、前から軽トラックが来て

私の前で止まりました。

「もしよかったら、使って^^」

そう言ってくださったのは、地元の石油店販売店の

おじさま(60代後半くらい)。

ほんと、お接待してくださる方はみなさま

「ホトケサマのような顔」をされてはります。

幸福感あふれる・・・周りの人をも幸せにする顔です。

人格って、歳を重ねる程、顔(その人の「気」)に

出てきますよね。

私もあのような後光の差す顔を目指したいと思います。

いよいよ、峠声の山道になりました。

そこに地元の人たちが作って下さった

お遍路小屋がありました。

そこに・・・

「お遍路さん お疲れ様です。

この度、町に協力を求め、お遍路さんのトイレを設置しました。

このトイレは、お遍路さん皆さんの宝物です。

少ない人数で管理しており、行き届かない点もあるかと思いますが、

綺麗に使っていただき、ありがとうございます。

何かお気づきに点がありましたら、連絡をお願いします。

今後の道中もお気をつけて。 大坂上組壮年部 連絡先●●●」

・・・と書かれていました。

質素な小屋&トイレですが、とっても綺麗で

清清しい場所でした。

本当に素晴らしい人たちが、またまだ四国遍路道には

たくさんおられるんやなぁ・・・って

心の底から何だか感動いたしました。。。

一般の都会の人間の発想として、まず人の為に何か作ろうとしないし、

たとえ作ったとしても、誰かが夜中に、落書きしたり破損したりします。

一般の人たちは、日本の都会が日本を支えている・・・

そう思っているかと思います。

経済面(金銭面)ではそうかなとも思います。

だけど、メンタル的で根本的なところは、

田舎の人たちが支えているんだと思います。

だから、日本の田舎の過疎化が進み、活気がなくなると

日本全部が崩壊してしまいます。

日本の経済成長や日本人の幸福満足度を考えるのではれば、

都会の問題とこの田舎で起こっている問題・・・

バラバラに考えるのではなくて、

一緒に考え、一緒によくしていかなければなりません。

どうも日本人というものは、視野がそんなに広くなくて、

包括的・総合的に物事を見る目「直観力」が乏しいのかも知れませんね。

(特に都会の人)

たった一キロの山道でしたが、

さすが峠越えだけに、かなりキツかったです(>_<)☆

だけど峠越えした瞬間程、「達成感」を味わう瞬間はありません。

それに、山道はコンクリート道と違って足が痛みません。

ふんわりやわらかく、包んでくれる感じです。

しんどいですが、とても気持ちいいです。

全身の細胞が活性化して、目覚め、

そして、感性が研ぎ澄まされていくていく感じです。

七子峠の由来が、手描き&ベニヤ板に

書かれていました。

(きっと地元の歴史好きの方が書かれたのかと)

昔、この地域はある武将Aの支配地だったそうなんですが、

この地に別の武士Bがお城を作ったそうです。

その武将同士が争い、激戦の末、Bが負け、

自害したそうです。

その武士には、7人の子どもと妻がいて、

武士の自害後、妻が後を追って、7人の子どもと

谷に落ちて自害したとのことです。

その武士のお城が落城した次の年の春から、

一羽の鶴が、このあたりを7日間だけ飛ぶ時期が

7年間、あったそうです。

里の人たちは、その鶴を自害を決意した妻だと思い、

その妻のせめてもの慰めとして、

その峠を「七子峠」という名前に変えたそうです。

・・・こんな哀しい話を聞きますと、

こっちまでウルっ・・・と来ますが、

古今東西、いろんな人たちが、この地球上で

いろんなドラマを演じ続けて来て、今があるんやなーって

しばし悠久の歴史にひたっていました。。。

そして今日も、いろんな人たちの喜怒哀楽のドラマ(想い)を乗せて

歴史が作られていくんですよね^^

七子峠から岩本寺までは、

また国道56号線のお世話になりました。

今回の遍路旅で最初に見た数字は「38」でしたが、

「54」が書かれていました。

38の地点よりも16キロ進んでいるということになります。

相変らず、足摺岬(38番・金剛福寺がある場所)まで

95キロって書かれてある看板を見て・・・

「ああ、しんどー、めんどくさい、いややな〜」って

思ってしまっている、煩悩200%のよしこちゃんですが(笑)、

やっぱり、四国の素晴らしい風景、人、歴史に助けられながら

一歩一歩歩んでますと、

いつのまにか、1キロ・10キロ・100キロと歩いています。

人生の遍路も、結局のところ、

自分自身の力で、一歩一歩歩き続けるしか、

「本物のゴール」はないと、私はこのお遍路旅で

気づかせて頂きました。

<続きは後日に♪>