「おもご旅館」で荷物を引き取った後、
「糖分をとって、早く体力を戻したい」ということで、
道沿いで草抜きをしていたおばさま
おススメの喫茶店に入り、
美味しいケーキ&アイスコーヒーを頂きました。
そこで1時間半、のんびりさせて頂き、
今度はJR四国バスに乗って「塩ヶ森」
というバス停まで行きました。
そのバス停から、ひたすら下り数キロで、
46番・浄瑠璃寺がありました。
バスに乗りながら、
意外とバスに乗っている歩きお遍路さんが多い事にも気づき、
ちょっと安心もしましたが、
炎天下の中、ひたすら歩いているお遍路さんを見かけると
どこか「罪悪感」が抜けずにおりました。
バスのアナウンスが・・・
「次は『塩ヶ森』です」と言ったので、
お財布から780円を出して、それを整理券と一緒に
手に握ってバス停で止まるのを待っていました。
止まると席を立ち、自分が座っていた席を見ると
その席の下に500円玉が落ちていました。
「あ。いつの間にか落としたんやわ〜!」って
慌てて拾って、運転手さんの横の箱に
780円を入れようとしたら、手の中には既に500円玉があり、
他の100円玉とか10円玉と一緒に箱の中に消えて行きました。
「あれれ・・・?」
バスが去って、しばし、ぼけーとしてますと、
「そういえば、お金が落ちた音、してへんかったよな・・・?
500円玉なら相当大きい音、するしなぁ・・・。
もともと、財布には500円玉は一枚しかなかったし。」
どうやら、私が乗る前から、
そこに500円玉が落ちていたようです。
今まで、いろんなバスに乗ってきましたが、
500円なんて拾ったことありません。
(1円玉すらありません)
塩ヶ森からの松山市内の美しい風景を眺めながら
ふっ・・・と、
生前、バスお遍路さんをしていた、
父方の祖母を思い出しました。
おばあちゃんは昔、おじいちゃんと八百屋さんをしていて、
よくお小遣いを「100円」くれました。
お年玉も全部100円玉で、2000円とかくれていました。
子供なんで、使いやすい100円玉の方がいい。
1000円札は、落としたりしたら大変・・・という
心遣いからなんだそうです(そう母が昔、言っていました)。
八百屋をしていたので、100円玉がたくさん家にあったという
こともあろうかと思います。
私の母曰く・・・老原村イチ「いい人」と評判だったという
おばあちゃんならではの行為だったかと思います。
おばあちゃんらしい「もんぺ姿」っぽいポケットから
しわくちゃの手で100円をくれたことを
ふっ・・・と思い出しました。
「たまたま500円が落ちていた」
その『見える世界での事実』をさらっと言ってしまえば
それでもう終わりですが、
何だか、18年ぶりの「おばあちゃんからのお小遣い」
のような気がしました(^^)。
いままで、何気なーく、500円玉をレジの前とかで出していましたが、
この時ほど(先日の大洲のおじいさんから頂いた500円も含め)、
500円玉が大きく見えたことはありません。
たかが500円、されど500円。
これまたいい『気づき』を頂きました。
この500円玉のおかげで、なんだか
「ここでバスに乗るのは必然」だったように思え、
罪悪感が消えていきました。
・・・46番・浄瑠璃寺に着いたのが、16時51分。
先日の43番・明石寺と全く同じパターンです(驚)☆
後9分で納経所が閉まるので
先にダッシュで、納経を済まさせて頂きました。
そこの納経担当の方は、お坊さんの格好をバッチリされた
見るからに素敵なおばさまでした。
最近、納経をして下さる方は、「アルバイト」的・・・
つまり私たちと同じような様相で、普段着を着て、
ぱっぱっ〜☆と「仕事」として、書かれる方がとても多いのですが、
ここはそうではありませんでした。
そのおばさまは私に
「どちらからお越しになられました?」と聞かれ、
私は「大阪から来ました」と答えました。
「大阪や名古屋からの人は、とても多いですよ。」と言われたので、
「やはり東北の方とかは少ないのでしょうか?」と聞きますと・・・
「いえ。おられますよ。先日、
『家でぼーっとしてても仕方がない!』と、
白装束に『がんばろう日本!』とか『絆』とか書かれて・・・
しかも地元の皆様から寄せ書きも書いてもらっていた方が
やって来られましたよ。
東北の底力はすごいですよ。東北は必ず復興します。」と
静かに、そして強くおっしゃりました。
あまりにも感動的なお話しでしたので、
声がつまって、言い返す言葉が見つかりませんでした。
そんな時、次の納経をする方が入って来ましたので
そさくさとその場を去りました。
参拝後の17時過ぎ、浄瑠璃寺のまん前にある、
長珍屋(ちょうちんや)という名前の旅館で泊まり
そさくさとお風呂&夕食を済ますと
強烈な眠気が襲ってきて、そさくさと床につきました(%痛い女%)(%星%)
<つづく>