「偽物」についての考察

自転車に乗ってますと、

ふっ・・・と思いついたので、ここに記してみます。

・・・昔むかしのその昔・・・

母が持つ、本物のダイヤの指輪を見て、

「私も欲しい」と思い、たまたまどこかのお店で、

全く同じ形(デザイン)の500円の指輪を

見つけ買って帰りました。

母に見せて、母は自分の指につけますと、

母曰く「本物よりもキラキラ綺麗!本物みたい!」

と感動してました。

あれから20年くらいの時が流れ、

今その500円の指輪は、ドス黒くなっていて、

明らかに「偽物」という感じになっています。

気づいたのですが、

『偽物は自身が偽物だとバレないように、

本物っぽく(時には本物以上に)演じる』ということです。

これは、「ある一定の実力がないクセに、

ある一定の実力があると、虚実を述べる・誇張して演じる

ということと、系統は同じようです。

例えば、今話題の「振り込め詐欺」も、

本当は息子じゃないのに、

あたかも本物の息子(本物以上の演じ具合!?)

のように演じるから、

まんまと母親が騙されてしまうのだと思われます。

・・・話しはそれますが、

「振り込め詐欺」の騙す人は『息子』ばかりであり、

「娘」は皆無ですよネ(笑)。

更に感情的になり慌てて振り込みに行き、

騙されるのは殆どは『母親』のようです。

娘に紛したオレオレ(ワタシワタシ?)詐欺師が、

父親を騙すパターンはないようですね(笑)。

どうしてそのような構図

(騙す人:息子、騙される人:母親)かなと推察いたしますと・・・

まず詐欺師の多くが男性だから「息子」を演じるのかなと思われます。

また息子は娘よりも、結婚等で実家から独立して住むようになった後、

両親と疎遠になる可能性が高く

(娘の場合は嫁に行っても、両親を気にかけて、実家にちょくちょく帰ったり、

老いた両親の面倒を見る可能性大です。

で、息子は自分の嫁の目色顔色を伺い、また日々仕事があってしんどいし、

時間もあまり取れないという理由で、

実家にあまり帰らない傾向にあるようです)、

それで、そんな息子を持つ親が

詐欺師に騙される可能性が高くなっている感じがいたします。

更に老いた両親は、

平均寿命からして父親の方が早く亡くなる傾向にあり、

母親一人残されるパターンが多く、

従って老いた母親一人で、

子供の問題に対処しなければならないという状況に置かれています。

加えて女性は男性に比べ、感情的になりやすく、

冷静沈着&客観的大局的に物事を見れない傾向にあり、

「振り込め詐欺」のようなものに対しても

「自分で『ウラ』を取ってから(息子に電話し直し、確認してから)振り込もう」などろ

理詰めで淡々とこなせず

「きゃー!どうしよう。早く振り込んであげなくっちゃー!」と、

女性は不安が増幅し焦り、そして感情的になりやすいようです。

そして老いた母親が一番騙される理由は、

「かわいい息子だから」ということのような気がいたします。

娘は同性なので、

『かわいい私の子供』というよりも『同士』のような、

頼りがいのある存在になってゆくようですが、

息子は正に「箱入り息子」っていう感じで、

いつまでもかわいい・・・

いつまでもかまってあげたいという“本能”があるようです。

「やっぱり、私がいなければ息子はダメだわ〜」的に頼りない・・・

息子が頼り続けてくれる・自分に関わり続けてくれる

ということに、母親としての本能的快楽があるようです。

(っていうか、無意識にまた意図的にそんな、

母親の自分を頼らないと生きてゆけないように、

か弱く育ててしまったようです)

・・・話し戻しまして、とにかく偽物程、

本物を演じまくる傾向にあり、

時には本物以上に本物のように見えるので、注意が必要です。

更に最近分かって来たのですが、

ワンランク高い偽物(偽物の中の偽物)が、

数は少ないですが、存在するということです。

ただの偽物は、「私は本物です」と言いますが、

偽物の中の偽物は、敢えて「私は偽物です」と

言っているような感じで(笑)、

このタイプの人間に騙されている人は多いです。

とにかくこの『偽物の中の偽物』は賢いです。

見た目(表情や言動・やってること)はとにかく清く正しく美しい。

偽物であることを、徹底的に隠し通していて、

隠し具合に『スキ』がありません。

徹底的に隠し通すことに、自分のあらゆるもの(知識・経験・知恵・努力)を

最大限、つぎ込んでいるようですね。

ハイレベルの偽物は、意識的にではなく、

もう無意識のレベルで、「コイツは特に騙しにくい」と分かった瞬間に

徹底的に隠し通すことが出来るように、訓練し尽くしているようです。

そのような人間を物に例えますと、

かなり臭う大きな漬物の樽の周辺(隙間)に

徹底的に粘着テープを貼りまくり、

外部に全く漬物の臭さを放出させないようにしている

漬物樽のようです。

だからこのような人が「私は偽物です」と真実を語っても

「またまた〜、謙遜して!そんなのん、冗談&ウソでしょ〜!」

というようになってしまう訳です。

だけど、そんな完璧に臭いをシャットアウトしていても

何とな〜く『臭う』のです。

これは理屈ではなく、直観(直感)です。

理屈だと、その人は偽物の要素は全く見えないので、

「本物」なんです。

だけど、心眼で観ますと明らかに「偽物」な訳です。

心眼【直観(直感)】というものは、

その人の言動(目に見えるもの等、五感で感じ取れるもの)からではなく、

ダイレクトに、その人の心の中を観る眼であります。

つまり、『見えないものを直接観る』という観方であります。

人間の心の中は、目には見えませんが、

心眼を研ぎ澄ませますと、だんだん観えて来るようです。

その心眼で、心を観ますと、

その人の心に無いものは観え(感じ・臭い)ませんし、

心に有るもの(感情、考え・・・つまり『念』〜今の心〜)のみが観えます。

真の本物は、目で見ても、心眼で観ても

心の中から見た目・言動まで全てが本物であり、

一致・一貫しています。

そんな人は、わざわざ『本物』を演じたり、

本物らしさをかもし出す必要がない訳で、

ですので、本物の人は常に自然体で、

どこにもヘンな力が入っていなくて、心がニュートラル(素直)、

その状態・状況例えるならば、『野に咲く花』であり、

また、『底まで綺麗に見える湖の水』のようです。

ちなみに偽物は、便所に置いてある

『キンモクセイの香』の芳香剤のようで、

便器の中で時々見かける異様に青い水のようなもので、

偽物の中の偽物は、野山の大地にブスッ!と差された、

本物よりも美しく整った造花であります(笑)。

・・・ちなみに、

『偽物の中の偽物』が一番多く生存する職種は

『政治家』のような気がいたします。

人間は、話す言葉が多い程・・・

また、発する言葉が美しい程、中身は汚ない・穢れてゆくように感じます。

『光り(陽)が強いと、影(陰)も強くなる』のと同じ原理です。

真の本物は、必要不可欠なことのみを強調しながらお話しをされ、

不必要な(無駄・余計な)ことはベラベラお話しになられません。

例えるならば、機関銃のように手当たり次第

撃ちまくるのが偽物であり、

一つのものに狙いをぐっ!と定めて、一発でそれを射止めるのが、

本物なんだと思います。

政治家は、清く正しく美しい人間でありたいと思っていても、

選挙に勝ち続けて政治家を続けるために、

陰陽(裏表)の、あらゆる利得争いに勝ち続けなければならず、

表(陽)では、マイク片手に民衆に心地良いことを豪語していても、

裏(陰)ではめちゃくちゃダーティーで、民意と相反する、

残酷な部分をも併せ持っておかなければ、

自分自身がその世界で生きてゆけない・・・

(でないと誰かから殺られる、蹴落とされる)し、

いろんな反発があってもやり遂げなければ・・・結果を出し続けないと、

選挙で当選出来ない(=政治家を続けられない)・・・

ある種哀れな存在のようです。

政治家は選挙で勝たなければ続けられず・・・

つまり、たくさんの人に支持をされ、

票を入れて貰わなければならず、

だけど、清く正しく美しい善良な市民はあまりおらず、

その少数派の善良な市民だけではなく、

比較的多数派を占める、

自分の損得(我欲)のために政治(政治家)を利用したい

民衆の支持も貰わないといけないので、

それで損得・邪念で持っても動かなければならず、

それで「陰の部分」も併せ持たなければならないようです。

こんな感じで、この娑婆の世界は、陽が強いと陰も強くなり、

逆に、陰が弱くなると陽も弱くなるようです。

『毒を以て毒を制す』で、フグの如く、

自分も毒(陰の部分)を持つ

生き方をしなければ生きてゆけない世界であり、

逆に毒がない…清く正しく美しいだけの政治家は、

残念ながら少数派の善良な市民からの支持は容易に受けれますが、

多くの庶民からの支持は得られにくく、

清く正しく美しいことのみを貫いて、選挙には勝てず、

政治家を続けられない・政治家にはなれないようです。

民衆・国民の多くが清く正しく美しければ、

清く正しく美しい政治家はカンタンに当選するのですが、

『鏡の法則』なので、国民と同じ(平均的)レベルの人間しか、

政治家になれない傾向にありますので、

陰陽をうまく使い分けられる『徳罪共存型の政治家』しか

今の日本国家では当選し辛い環境にあるようです。

・・・もう一回、強調をさせていただきますが、

今の日本国家においても、

国民想いで清く正しく美しい人が政治家になれる訳ではなく、

(つまり、本来の政治家に向いている人が政治家になれる訳ではなく)

『選挙でたくさん票を集めた人』が政治家になれる訳です。

従って、もっとも清く正しく美しい人が、

一番の得票数を確保するとは、限らない訳です。

そのことを心の片隅にでも置いておいて頂ければ

幸いでございます。

・・・政治家にとって、選挙にいかに勝ち続けられるか?が

政治家における最も重大な関心事であることは間違いないです。

これは真実でしょう。本当の『陰』の最大の感心事でしょう。

『陽(表面上)』の最大の感心事は、

民衆・国民のための政治を目指すことだと思いますが・・・ね。

どこの世界もそうですが、この娑婆の世界においては、

100%本物はほぼ存在いたしません。

そんなんは、カミホトケの世界のみの理想の桃源郷なんだと思います。

が、100%に近い方は若干数おられ、

80%くらいになれば、ちょこちょこおられるのだと思います。

政治家の世界は、特に本物が少ない世界のようです。

今の日本の政治が混迷を深めている原因の一つは

この政治家の素質の問題なのではないでしょうか。

(で、そんな政治家を政治の表舞台へ送り出している

有権者にも責任は同じであり、連帯責任であります)

もしも政治家の世界ではなく、経営者の世界であれば、

偽物は会社の売上が減って倒産したり、

下克上状態で下部にいた人が内部告発したりして、

偽物が残り続けにくい弱肉強食世界なのですが、

政治の世界に関しては、弱肉強食での自然淘汰(自浄作用)が

起こりにくい世界のようです。

(長年の時を経て、がっちりと『既得権力』という

強固な地盤で固められているようです)

・・・私がこの生涯をかけて目指すのは、

陰陽両方を同じ分だけ併せ持つ境地であり、

心と言動が完全一致する境地であります。

この境地は娑婆の世界にはぼほ存在せず、

所謂『カミの世界』しか存在し得ない状態です。

光があれば陰があるのが、娑婆の世界であり、

人間の哀しい性ですが、

光しか持たないという境地を目指しています。

ですので私は、

その為には小さいことから大きなことまで

『影・陰(罪や悪)』の部分を、この人生修業により、

少しずつ無くさなければならないと思っています。

あと50年くらいの人生で

その目標が達成するとは到底思えませんが、

そんな境地を目指し、

少しでもそれに近づいて、そして逝きたいと思っています。

・・・物事を変え、時代をよりよくするためには、

心から言動まで一致している

『真の本物』が求められています。

私は“これからの時代”が求めている

人間に成りたいと思っています。

誰か(人間)が求めている、人間に成るのではなく、

『時代』が求めている人間に成るのです。

私は、人(物事)の本物・偽物具合が何となくですが時々観えますので、

その観方の精度を更に上げながら、

『人は鏡』で、人様を観て、自身のあらゆる悪い面を排除し、

善い面を伸ばすべく、

それに一点集中し、修業や学習をしています。

やればやる程に余計解らないことが出て来ますし、

アカンところがいっぱい観えて、かなり大変ですが(苦笑)、

人生の師匠やあらゆる境遇・事象に教えを請いながら、

ぼちぼちと、精進して参りたいと思います(^^)☆