「黒いスポーツカー」

ある日の夕方、

よしこちゃん☆お忍びスポット・

奈良の吉野山に向かうべく、

吉野山への上りの山(くねくね)道を運転していますと、

前に黒色の「3ナンバー」のスポーツカー(レクサス)が

ゆっくり走っていました。

高速道路等でお見かけするこの手の車は、

私のたまご色の「5ナンバー」のフィットなんて、

一瞬で抜かして行かれますが(笑)、

この車はとにかく遅い。

別にブレーキ踏む必要がない箇所でも

チョコチョコ踏んでおり、山道に慣れていないご様子。

私は早く行きたかったので、

違反にならない程度に後ろについて、

『早く行ってクダサ〜イ』とアピールしました(笑)。

しばらく後ろを走りながら

「本来、めちゃくちゃ早く走る車が何で遅いねんやろう?」

と推測してみました。

ナンバープレートから見て

明らかに他府県の観光客で、

始めてこの山道を運転される上、

夜になる前の夕方で、前方が見づらいので、

それでゆっくりかなぁ・・・と。

もしかしたら運転がニガテな・・・

この車の持ち主じゃない人が

たまたま運転していたのかも知れません。

こんなカッコイイ、めちゃくちゃ走る車を、

運転がニガテ・嫌いで・・・

はたまたゆっくり走りたい人が、

わざわざ高いお金を出して買う訳がありません(笑)。

どのような車を所有しているかで、

持ち主の「人となり」

(価値観や性格、人生で何を求めているか)が、

なんとなく観えて来るので、

車種や『運転のクセ』、はたまた

車の外回りや内部空間の状態で、

その運転手の「人となり」が何となく分かり、

面白いです。

時々、一人で運転している時に、

前に走っている車の運転手の「人となり」を

『なぞなぞ形式』で推察することを楽しみつつ、

人間観察能力を磨いています。

(その運転手の「人となり」を確認する為に

わざわざターゲットの車を抜かして、

運転手の顔を実際に観てみたり、

車内の状態をちらっとですが観察して、

自分の答えが正しいかどうかざっくりと

『答え合わせ』をいたします。

ちなみに電車の中も、

普段お見かけしない種類の方ばかりですので、

人間観察能力を磨くための格好の場所です)

更に深く考えますと、確かに前を走るスポーツカーは、

平均よりも遅いに違いないですが、

私の車は明らかに平均よりも、早かったに違いありません。

なぜ早いかといいますと、

何回も通っている道なので、慣れていることと、

人と待ち合わせをしていて、

時間ぎりぎりだったので焦っていたことが挙げられます。

以上のような車2台の出来事から思ったことは、

「もしも人生の目的が『目的地(ゴール)に

一秒でも早く到達する』ということであれば、

最も重要なのは、車の質ではなく、

運転手の質(レベル)である」ということです。

この吉野山への数キロの山道を、

この2台で競争しますと、明らかに私が勝ちます。

いくらエンジンが大きい・・・

早く走る為に作られた最新型の車が相手でも、

運転する人の運転能力が低ければ、

早く到達することは出来ない・・・という

“至極当たり前”のことに気づかせて頂いた次第です(^人^)☆

はたまた・・・これを『人間の心身』で例えますと、

車自体が『人間の身体(ボディ・見た目、格好)』であり、

運転手が『人間の心』に相当するかな・・・と。

見た目は美しくまたはカッコよく装っていても、

その身体を操る心の能力(レベル)が低ければ、

見た目の割りには実際の効果は薄い・さほど

出て来ないということです。

実力の無い人間が、その愚かさを隠す為に、

見た目だけを磨き、

肝心の目には見えない自らの心の運転能力を

磨くことに疎かになれば結局、

見た目はどうであれ、

中身(心)が研ぎ澄まされている人間に後ろからあおられ、

やがて追い越されてゆく訳です。

モノカネもこの『娑婆の世界』では

当然必要で大切なものですが、

もっと根本的に大切なのは、

それらモノカネ(心を満たす&より幸せになる為の

手段・やり方の一つ)を使いこなす

『人間の心(あり方)』なんやなぁ・・・と

改めて感させて頂いた出来事となりました(^O^)☆