「うるさい娘」〜“無意識の種”について〜

ある施設の、待合室での出来事。。。

40歳くらいの夫婦と、

その身内である大人女性2人が、

3歳くらいの女の子と、

赤ちゃんの男の子を連れて座っていました。

男の子は静かに微笑み続けていましたが、

女の子は落ち着きがなく、

あっちこっちウロウロしながら、

「あれ何、これ何?」などと

両親などにいちいち聞いたりして

話しかけて来ます。

そんな娘を両親は

「あいつは本当にうるさい!」と

身内女性2人に嘆いていました。

そのような家族を、少し離れた場所から、

待合室のお茶を飲みながら観察しており…

ははーん。成程☆

と思いました。

その3歳の女の子は、

両親や周りの大人たちの気(意識・関心)を

自分に引きたい…のだと感じました。

物静かでニコニコしている

男の子(弟)がみんな可愛いのです。

そもそも生理的に女性は男の子が可愛いのです。

それが真理(傾向)であります。

赤ちゃんである弟が生まれるまでは、

何もしなくても自分(3歳の女の子)は、

周りの大人たちにチヤホヤされていたのです。

それが、待望の男の子が生まれ、

家族親族の意識が一気に

弟へと向いてしまったのです。

女の子は無意識に、周りの大人たちの意識が、

自分に向いていないと分かっていて、

そして無意識に大人たちの意識・関心を

自分に向けさせようと彼女なりに考え、

行動しているように観えました。

周りの大人たちも、

以上のような彼女の無意識の感情を読み取り、

意識して彼女に意識を向けてあげれば、

彼女の執拗なる『あれ何?これ何?』という言動は、

必要範囲内に収まると感じました。

人間の意識、また意識から発する言動の95%は

『無意識』から発するということです。

つまり、我々の人生の時間の95%は、

自分が意識していない中で、判断し、

行動しているということです。

この『無意識』という、

私たちの心(意識)の奥に潜む存在の中に、

間違った悪い価値観や罪穢れなど…

間違った言動をしてしまう“種(たね、もと)”が含まれていますと、

人生自体が間違い狂って来て、そして不幸になって来ます。

その“無意識の種”は、自分が生まれる前…

つまり自分の先祖・家系・DNAから来るのもありますし、

生まれてから成人する間の人格形成期(生育環境)、

そして成人してから自分自身の手によって、

心の中に埋め込まれるものがあるようです。

人間の行動を司る意識の95%が『無意識』であれば、

自分自身が何故こんな行動をしたり、

あんなことを言うのかの95%が分からない…

的確な理由が言えないということかと思われます。

自分自身の間違った言動を根本的に正すためには、

心の奥に存在するこの“間違った無意識の種”を

自分自身で見つけ出し、

それを捨てる努力をし続けなければなりません。

ちまたにゴマンと存在する

「こうすれば儲かる・成功するセミナー&研修」に

さらっと参加したところで、

それはただの小手先の対処療法であり、

例え一瞬よくなったかに見えても、

中長期的視野に立って見れば、

小手指にすがる人間は必ず堕ちてゆきます。

これに関しましてははっきりと断言致します。

そんな小手先人間の罠に自らハマりに行っている、

哀れな大人は残念ながらとても多いです。

で、悪い無意識の種を観つけ出す方法は、

心理学用語で言いますと、『内観』と『外観』があります。

『外観』は、外から自分のありのままを観ることで、

所謂『客観』です。

他者に自分の悩みを打ち明け相談しながら

自身を客観的に観察してゆくのが、王道のやり方のようです。

自分が自分のことを95%観えていない

(…益々哀れで致命的なのが、

残りのたった5%の観える部分だけで

『自分のことは100%分かっている』と、

5%で全てを決定し、分かった“つもり”になり、

自己改善努力を放棄することです)のですが、

他者は自分のことがよく観えるようです。

その他者からの観える割合は、その他者ごとに違います。

自分が悩みを抱え、誰かに相談したいと判断した時、

次は誰に相談すべきか?を決める必要があります。

この『誰に相談するか』…

これは非常に重要な判断・選択であります。

悩みの感情に苛まれ、ここで間違った選択をし、

問題が深まってしまったり、相談した人に騙されたりと、

余計ドツボにはまる人も多いです。

まず相談に乗って下さる人が

『自分よりも“己(自分)を知っている”』という

人間的レベルの高い人でなければなりません。

何故ならば

『己を知っている分だけ他者を知っている』

からであります。

自分自身を的確に理解している人間でなければ、

相手(他者)を理解出来ません。

正しい理解があって初めて、

正しいアドバイスが出来るのです。

自分と他人…全ては『鏡』です。

自分を知らない人間は、その分だけ『心の鏡』が曇り、

自分だけでなく相手も観えないのです。

自分もそして相手(家族や社員、お客様)が観えないから、

家庭が崩壊したり、会社が潰れたり売上が下がるのです。

自分の属する組織や自分の人生がおかしくなる理由は、

こんな感じで複雑なようで実は至ってシンプルです。

全ては己自身(の悪い無意識)が撒いた種…因果応報であります。

次に『内観』ですが、自分から自分を観るということです。

その最たる事例が、私が今没頭する『修業』であります。

人里離れ、俗世を一時的に捨てて、

大自然相手に修業をするのです。

これはやった人しか分からない…

鮮烈な境地が待っていて、

一度ハマると病み付きになります(笑)。

大自然の中で修業しますと、

自分自身の『我〜わがまま〜』が取れて来て、

全てが“大自然のリズム(流れ)”に合って来ます。

しかもだんだんとこれから起こる

未来の流れも観えて来るようです。

大峯山の千日回峰行を満願された、塩沼亮潤師は、

大峯山から南の空を観られた時、

『あ…今、台風が遥か彼方先で誕生した』と

解るようになられたそうです。

大多数の人間が分からない、

ほんのささやかな空の気流の流れ(空気)が、

読めるようになって来るとのことです。

正に人間を越えたカミの領域ですよね!

例えそのかすかな変化や状況を認識・言語化をしなくても、

肌で感じ心でキャッチしていますので、

それに合った生き方・生活が出来ようになってきます。

私の場合は、テレビなどの天気予報は

“参考”として時々見ますが、朝起きて空を観ます。

で、今日や明日以降がどんな天気になるのか?

自分自身で推測し、それに合わせた生活を送ります。

更に、この日は晴れて欲しい・雨になって欲しいという

自身の願望も少しずつ『天の意思(大自然の流れ)』

と合って来ました。

こんな感じで毎日『天の気』とも仲良くお付き合いさせて頂き、

例え晴れであって欲しくて雨が降っても

『これがよい』と、

自身の願望と実際の天気が違ったその理由(意味)を

自分なりに推論し、反省したり納得したりしています(笑)。

我が国の歴史…

多くの先人たちによって生み出され継承され、

昇華され続けて来た、究極の内観作業である『修業』。

これからも磨き高め、

そして次の時代を担う人たちに

継承して参りたいと思います(^^)☆