畑をしておりまして、

最近は畝(うね 作物を作る為に

土を盛り上げたところ)の間【畝間 うねま】にも

こだわっています。

私の経験から導き出した我流の考え方として、

畝間は50センチくらい。

一般的なものよりも多めに開けています。

草は生やさず土むきだしで平らにしています。

畝間が広い分、畝が狭くなるので、

耕作面積は減りますが、

それ以上のメリットがあるような気がしております。

まず畝間が広いと、作業がしやすくなります

(特に作物が大きく・高く・拡がり出して来た時)

つまり、効率よく作業が出来ます。

それからもう一つメリットがあるような気がしています。

それは【畝間】という何も植わっていない場所が、

“風【気】の通り道”となり、

作物の成長や授粉を促し、

害虫が居座りにくい環境になるということです。

一見、何も植わってもないし、何も存在していない、

畝間という“無の空間”が、

実は作物のよりよい成長を陰に助けている・・・ということです。

これは目には見えない作用ですが、

明らかにそれは起こり続けている真実であります。

畑だけでなく、私たちの生活や仕事の中でも、

このような【敢えて何も置かない】という場所や、

【敢えて何もしない】という事柄が必要な時もあろうかと思われます。

大学時代に美しい水墨画の掛け軸の絵を前に

【余白の美】という言葉を教えて頂きましたが、

私にとって、畝は墨で描いた“風鳥花月”であり、

畝間は敢えて何も描かない余白であります。

人生とは、畑をしていても仕事をしていても・・・

何をしていても【美(絶対的調和)の追求】なのかも知れませんね。

畑に関しても追求すればする程に、

深みや高まりがあり、それは人生そのものなんだと思います(%ニコ女%)(%星%)