北越・東北旅⑧「会津若松・白虎隊(びゃっこたい)」

白虎隊の墓参に行って参りました。

あれこれ資料を見、あれこれ人に聞きまして・・・

どうやら鶴ヶ城&市内が見える飯盛山で最期、

白虎隊が全員自害した中で

偶然一人生き残った人がいて、

その人が白虎隊の真の語り部となり、

世に広がって行ったようです。

この白虎隊の悲劇を象徴とする、

幕末維新・戊辰戦争の惨劇は、

決して一言では書き切れないものがあります。

詳細は各書籍や司馬先生の

『街道をゆく〜白河・会津のみち〜』を

ご覧ください(笑)♪

私がその場所飯盛山に行った感想の一つですが、

革命によって齎された「勝者」と「敗者」が在って、

その勝者=100%善であり正しい、

逆に敗者=悪であり全部間違っているという

図式は真実として存在しないということです。

歴史とは、先人たち全てが紡いで来た、

いろんな色の糸であり、

ざっくりとした流れは分かっても、

全容は宇宙の如く分からず、詳細は誰も分りません。

なぜなら、人間は長くとも

120年くらいまでしか生きれないので、

だれもそれ以前の過去を、

それ以前生きていた人の人生をこの目で

確かめることは出来ないからです。

歴史は勝者が作るもの、勝者の都合の良いように、

書き換えて伝わっていくものであります。

例え虚実が真実であるかのように伝わっても、

人間が死に生まれを繰り返しているうちに、

だれも真実が分からなくなるからです。

人間は正しい情報【真実】を得、正しい判断をし、

そして正しい行動をしなければ、

人間として正しい生き方は出来ません。

浅はかで無知で欲に囚われておりますと、

正しい情報が入って来ない

【ありのままが観得ない】と思います。

従って常に歴史であれ、日々の人間関係であれ、

インターネットやマスコミであれ、常に

【これは真実か?虚実か?】を見極める能力・・・

つまり【直観力】を身につける必要があろうかと思います。

私の場合は、その力を身につける一つの鍛錬・方法として、

このような「歴史探訪をすること」であります。

歴史(=過去)を知ると、今が観得て来ます。

すると【流れ・横】と【本質・縦】が観得、

おのずと未来(先、方向性)が観得て参ります。

会津若松の方々は、

白虎隊の悲劇を象徴とした戊辰戦争や、

第二次世界大戦の失敗を深く味わいつつも、

【艱難汝を玉にす】で、

廃残の会津若松から後年多数の人材を

輩出して世に広く活躍していきました。

貫徹する会津若松の方々の強さ・凄さは、

①石高が高い=比較的気候がよく、

米をはじめとする農作物がよく採れたり

(=食べるものに困らない)、

土地が豊かであり、名産品も多く、

交通の要で人の行き来が多い。

②藩の施策により教育的レベルの高い、

他藩と比較して中級階級が多い(教育・貧富の格差が少ない)。

③不条理な歴史的苦難を多く与えられるも、

それをバネによりよく生きる術を知っている。

現代においては、幕末、徹底的に会津若松を

苛め抜いた長州(山口・萩界隈)よりも、

会津若松の方がいろんな意味で水準(レベル)が

高いように感じます。

苦難は人をより強く、よりよく導く糧であると、

会津若松人は先祖代々知っているのでしょうね。

東北人は粘り強いし、耐える力も凄いし、

コツコツ努力することに長けていそうです。

(どうも我々西国の人間は、義よりも利、

立ち止まりコツコツと深めることよりも、

常に流れる・変わることに目が移る

傾向があるように感じます。

これも風土や歴史が深く関係していると思います)

・・・薩長が革命を興すためだけに、

(さっさと大政奉還して逃げた15代将軍徳川慶喜の代わりに)

会津藩を「賊軍」として、歴史に虚実を創造し、

会津を火の海にし、会津人を会津から追い出したのです。

果たしてそれが正義なのでしょうか。

天から観た【真実】なのでしょうか。

これは、河井継之助がいた越後・長岡藩もしかりです。

北越戊辰戦争を回避出来る方法が、

薩長にあったかどうか。。。

薩長側にも物事を分かる善き人材が

多ければ良かったのですが。。。

要は私が感じたことは、人間が人間である以上、

100%善人もいないし、

100%悪人もいないということであり、

そのパーセンテージの間(真実と虚実の間)で

歴史が生まれ、紡ぐまれ、流れていく・・・

まさに時間と想念の大河、

そのものが歴史であるということです。

その大河の流れいかに、より善く生きていくのか?

歴史的賢者に“直に”学びたいというのが、

私が歴史探訪をし続ける、もう一つの理由であります。

白虎隊十九士の墓

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