大阪・関西人の私は、「興福寺」と言えば
奈良の興福寺を思い出し、
黄檗宗のお寺と言えば京都・宇治の
「萬福寺」しか思い出しませんが(笑)、
長崎市内に興福寺という黄檗宗のお寺があります。
国指定重要文化財で、国内最初の
黄檗禅宗の唐寺です。
かつて中国・明の商人たちがこの長崎を行き来し始めた頃、
航海安全を祈願したのがその始まりです。
黄檗宗の開祖・隠元禅師は中国・福州より招かれ、
ここの住職として一年滞在、
当時の将軍・徳川家綱(4代)に謁見したのち、
京都に萬福寺を開山されます。
黄檗宗の渡来と共に建築、彫刻、絵画、書、茶、料理など、
様々なものが日本に齎されました。
禅師が持ってきた豆は「いんげん豆」として余りにも有名です。
お寺の雰囲気は、唐寺っぽいものを多いに観じつつも、
やはり長い歴史の中で日本化されて来た観もたくさんあって、
ステキに“ちゃんぽん”となって、
非常に興味深く、そして美しい場所でした。
訪れた日は偶然、お釈迦様の日(4月8日)でしたので、
その法要に参加させて頂いた上、お抹茶もいただきました。
黄檗宗のことはほぼ何も知りませんが、
禅宗ならではの凛とした勁さの中にも
他者に対するいたわり・やさしさがあり、
ご住職を始めお寺の方もみなさんとても
気さくでやさしい方ばかりで、とても居心地がよかったです^^♪
この興福寺のように、世界中の人たちが“ちゃんぽん”して、
ステキに調和出来ればいいなと観じました。
【東明山興福寺 公式ホームページ】