街道をゆく四国旅④「東祖谷歴史民俗資料館」

11月19日(土)。

祖谷の集落の歴史を包括的に知るために、

東祖谷歴史民俗資料館に行きました。

源平合戦の「屋島の戦い」で敗れた平家の人たちが

この地に逃げ込み、祖谷の集落を今へと継承して行った・・・という、

時の権力者たちの歴史と、その後、祖谷の人たちが

どのような生き方をして来たのか?という

庶民の歴史の両方をざっくりと理解することが出来ました。

どうして私がこの祖谷を知り興味関心を頂いたかと言いますと、

15年くらい前、我が家で愛読していた日本経済新聞の社会面で、

アメリカ出身の東洋文化研究者であられる

アレックス・カー氏(現在は70歳くらい)が、

祖谷を気に入って移住し、古民家をリノベーションし、

それがとっても古き良き雰囲気と斬新な新しさを

両方兼ねててステキで、それがどんどん増えて、

一般の人も泊まれるようになったりして、

「古民家再生」「まちおこし」「都会から田舎へ移住」という

当時としては非常に珍しい・・・

今では一種の流行になっているものの【ハシリ】だという

新聞記事を観たからです。

この資料館ではアレックス・カー氏が昔出演していた

NHKっぽいテレビ番組を観ることが出来、

その中で氏は「この祖谷は戦に敗れて逃げてきた人が作った集落。

僕も【現代の日本社会】から逃げてここに来ました。

逃げて来る人にはぴったりな場所です」とユーモアたっぷりで話しておられました。

今はめっちゃ有名人で引っ張りだこなアレックス・カー氏なので、

現在は祖谷には住んでおらず、氏の会社の社員さんたちが、

古民家民宿のメンテナンスをされているとのことですが、

確かにこの集落には、日本の古き良き風土が消えずに残っていて、

まさに【桃源郷/地上の楽園】という感じがしました。

現代の令和の時代では、大都会ではなく、僻地・ド田舎にこそ、

最先端の【私たち人間が真に幸福になれるもの】がたくさんあるようですね。

この資料館の受付には地元のおばさんが一人おられ、

誰も来ない中私がひょっこりやって来て、嬉しかったのか、

「どこから来られたのですか?」という質問から始まり、

何故かコーヒーカップに地元の美味しい番茶がはいったもの、

そしてチョコレートまで出して下さり、

祖谷のよもやま話で大いに盛り上がって、

予想外にここで時間を費やしてしまい、嬉しい悲鳴でした(笑)。

過去、いろんなこの手の資料館に行きましたが、

受付の方に飲み物とお菓子を出されたのはここが初めてでした。

きっとこの先もないでしょうね(笑)。

そんな出来事からしても、この祖谷の歴史に裏付けられた、

祖谷の人の素晴らしさを非常に観じ、

感動したステキな時間でもありました(=人=)☆

●東祖谷歴史民俗資料館

https://nishi-awa.jp/heike/html/shisetsu/