先日、東京に行ってきました!
9年前、四国八十八ヶ所札所巡り(四国遍路)の
ドキュメンタリー映画を創られた
エミリ・ベルトさんのサポート役として、
愛車と共にエミリさんの活動をお手伝いしました。
プロのカメラマンの津村和比古さんが、
エミリさんの映画撮影のサポートをされていたご縁でその時、
津村さんとお会いしました。
その津村さんが全編の撮影だけではなく、
編集、そして監督もされたドキュメンタリー映画
『かぐやびより』が、東京・田端にある
アットホームな映画館「シネマ・チュプキ・タバタ」で
上映されるということで、観に行って来ました。
ちょうど津村さんが映画館に来られ、
9年ぶりの再会となりました。
普段Facebookにてご活躍を拝見させて頂いており、
リアルでお会いし、いろいろとお話が出来てとても嬉しかったです!
『かぐやびより』の舞台は、神奈川・藤沢にある
「さんわーくかぐや」。
統合失調症などの精神障害、自閉症スペクトラムなどの発達障害、
あるいは一般社会に馴染めなかったり、
生きづらさを感じている人たちのための“日中一時支援施設”です。
「NPO法人 さんわーくかぐや」が運営し、
開所してから今月で15周年とのことです。
初代理事長の藤田慶子さんの娘さんが
重度の統合失調症にかかり、
その娘さんの居場所づくりのために創られた施設なのですが、
その娘さんは自死してしまったとのことです。
そんなことがあっても、藤田さんの息子である靖正さん
(現理事長/彫刻家)などの志同じくする仲間と共に、
「さんわーくかぐや」を運営されて来られました。
私は普段、所謂“障害者”という方は身近におらず、
接点もほぼありません。
しかしながら、同じ人として、そのような方々がどのような想いで、
どのように動き生活されているのか?関心があります。
要は【自分以外の人たち全員】の想いや動きに関心がありますので、
よりいろんな人のことを知ってみたいと思い、足を運ばせて頂きました。
『かぐやびより』を撮影するために、
当然のことながらカメラを持ったカメラマンが、
「さんわーくかぐや」に入って行く訳ですが、
カメラマンが透明人間/存在しないような感じで、
「さんわーくかぐや」というコミュニティが【自然体の姿】で、
全編通して撮影されています。
ナレーションもありません。
ですので最初の方では、誰が施設のスタッフで誰が利用者さんか?!
分からない状態でした。
だんだん観ているうちに私自身も「さんわーくかぐや」の一員で、
仲間になったような心境になり、スクリーンに惹き込まれていきました。
毎日毎日淡々と過ぎている中で、「さんわーくかぐや」で
起こるいろいろな出来事、そこに関わる方々のココロの動き・・・
一進一退しながらも、ちょっとずつみんなが成長し、
仲間と共に、喜びを分かち合える・・・淡々としててささやかだけど、
歓喜に満ちあふれた【幸福感】を第三者である私もリアルに感じ、
共有することが出来、感動、感謝でした。。。☆
監督などの制作側、また出演者側の主義主張の押し付けがなく、
この映画を観る人の側に、この映画に映し出されている
世界からの気づきや答えが委ねられているところも、
自然体で素晴らしいと思いました。
終演後、津村さんに「どうして、初監督作品を
この『さんわーくかぐや』にされたのですか?」と
質問をさせて頂きました。
津村さん曰く「撮りたかったからです。」
な、なるほど。。。☆
シンプルなお返事でしたが、非常に理解納得のいくものでした。
映像から伝わるもの・・・
人が人として、仲間と共に生きる、かけがえのない人生。
「さんわーくかぐや」という居場所はもう一つの【家族】。
障害があるなしに関係なく、、、人は人として、
幸せになるために今、ここで生きている。
「人は幸せになるために生まれて来た。かけがえのない仲間と共に。」
そんな当たり前のことを、この国、この世界の人々全員が
実現するために必要なのが【福祉】というものなんやなぁと、
改めて気づかせて頂いた、映画となりました。
あっちこっちに、いろんな福祉サービスや施設がありますが、
いろんな事情で、社会的弱者と言われる方々に
真の福祉が行き届いていないなぁと残念に思う日々です。
身近なところにこんな一人ひとりの命/人生に真摯に向かい合っている
「さんわーくかぐや」のような場所があればいいなぁと率直に感じました。
今、この「さんわーくかぐや」は見学者がめっちゃ多いそうです。
なるほど、納得です。多くの人達が今、
求めている居場所なんだと思います。
「さんわーくかぐや」は神奈川県にあるので、
関東方面での上映が多いようですが、一人でも多くの方に、
この『かぐやびより』を観て頂ければと切に願っております。
ありがとうございました(=人=)☆
【写真】
津村和比古さんと♪
映画館「シネマ・チュプキ・タバタ」
ここでは視覚&聴覚障害をお持ちの方でも映画が楽しめるように、
映像に日本語の字幕が付いていたり、
音声ガイド(イヤホン)の貸し出しがある、ステキな映画館です!
NPO法人 さんわーくかぐや 公式ホームページ
http://www.sunwork-kaguya.com/
映画『かぐやびより』公式ホームページ
映画館「シネマ・チュプキ・タバタ」公式ホームページ