昨日の日曜日、5〜6週間前に収穫した山椒の実を挽き、粉山椒にしました。挽き始めると直ぐに部屋中に山椒の香りが充満します。

山椒の実は緑色をしていますが9月に入ると赤く色づき、やがて二つに割れて(裂開)中から黒い種子が顔を覗かせます。(写真左上)粉山椒にするにはこの時期が収穫期です。

収穫した実を2〜3週間天日干しで良く乾燥させ、中の種子と包皮(果皮)を分離します。(写真左下)乾燥が進むにつれて包皮は赤色から濃い茶黄色へと変色していきます。
大部分の実は烈開して種子を分離しますが、一部には種子を閉じ込めたままで乾燥するものがあります。これを根気よく選別し、手作業で中の種子を取り出すのですが、実はここが一番根気を要して肩の凝る作業なのです。
我が家の経験ではこの種子を残したまま粉に挽くと、粉全体に種子が持つ精油成分の「湿気」と「エグミ」が回り、風味が台無しになったことがあるからです。

分離した包皮はさらに1〜2週間天日干しにして粉山椒の素が完成します。(写真右上)このまま缶の密封容器に入れて冷凍庫で保存をすれば2〜3年間は風味が保てます。
我が家では粉山椒を大量消費するため、電動ミルで粉に挽き冷凍保存しています。安い七味唐辛子に粉山椒を加えるだけで風味豊かな高級七味唐辛子に変身するのです。