竹細工のブログ公開作品展最終回です。
飛ぶ竹とんぼとは違います。細いマッチ棒や爪楊枝上部の僅かな平坦部分に、微妙なバランスで留まることが出来る竹とんぼです。
作品はトンボを留まらせるための台座部分と、トンボ本体にセパレートされています。
台座部分は枝振りの良い竹をそのまま生かした作品や、竹の特徴である“しなり”を利用して、竹を薄い板に加工してトンボが留まる台が上部に設けられたものがあります。
前者の台座にトンボが留まると、わずかなエアコンの風にもトンボは揺れますが落ちません。後者の台座にトンボが留まると、人が横を通るだけで風が起き、薄い竹板とそれに留まったトンボが共に揺れますが、これも不思議と落ちません。
トンボ本体は口元先端がV字カットされており、その1点で羽を広げた左右と頭から後ろまでの本体を水平に保つようにバランス調整がされています。
1点での左右上下の水平バランスを取るには、根気と高度な加工技術を要します。バランスを取るポイントは、トンボの胴体と羽の取付角度だそうです。
台座でトンボが留まる部分は振動や揺れで落ちないように、接地部分が僅かに円錐形にカット(穴)されています。接着固定をしてしまうと僅かな揺れが表現できず、作品に“命”を吹き込むことが適いません。だから台座や指先に乗せるだけで僅かに揺れ続け、あたかも生きたトンボが留まっているように見えるのです。
これは必見の価値有りですよ。3月20日(土曜日)、12:00〜16:00までKEC枚方教室にて「竹細工展」を開催しておりますので是非ご覧いただき、感動をお持ち帰りください。