確定申告の医療費控除について

確定申告の時期になりました。
つい先日、公的年金生活者で、老々介護をされている高齢者で障害者の方から確定申告の医療控除についての相談を受けました。
残念ながら私たちのカウンセラーは「臨床心理士」であっても「税理士」ではありませんので、難しい質問にはお答え出来ません。

しかし、一緒に考え病院と税務署に電話で問合せをしました。今の時期、税務署に電話をするだけでも回線がパンク状態なのか、なかなか繋がらず一苦労します。やっと電話が繋がってもコンピューターの音声案内で用件に対する担当部署を番号指示されますが、高齢者にはこの案内(内容の把握)と操作も難しいと思います。

さて、税務署に問合せをした内容とは、医療控除申請の「おむつ使用証明書」についてです。紙おむつの領収書を確定申告時に医療控除してもらうためには医師の発行する「おむつ使用証明書」が必要です。

「おむつ使用証明書」の発行を公立病院に依頼したところ、「税務署に指定用紙があるので、それを貰って病院の事務窓口に来るように」との指示でした。その指定用紙を税務署に確認したのですが、見本書式はあるが病院または医師が作成する書式でも良いとのこと。

事務所に帰ってインターネットで「おむつ使用証明書」の書式を調べると、幾つかの自治体でも独自に書式を作って公開しています。それにユニチャームなど、製品メーカーのホームページからもダウンロードできます。

病院側の事務担当者の知識があまりにも浅く対応が事務的で、もう少し申請者(本来は高齢者や障害者です)に対する気遣いが必要なのではないのでしょうか。
また、医療控除の「おむつ使用証明書」申請の制度にも見直しが必要と考えます。「おむつ」(大人用)という商品の特性上、健常者や多少の身体障害程度の人では使用しません。
一律に医師の証明を必要とせず、例えば「障害者手帳」「要介護認定」(どちらにも等級制限を設ける)や「入院証明書」などの提示で控除を受付けるなどの配慮・心遣い・手続きの簡略化があってこその医療控除ではないかと考えます。