昨日、久しぶりにラスター堂の表装職人木原先生を訪ねました。昨年の関東東北大地震で被災した美術品の修復を行うので、見に来ないかとのお誘いを頂いての訪問でした。

中に入ると東北大学が所蔵する重要美術品の絵画6枚が津波を被り、一部はボロボロに破け、全体に黒カビとシミが付いた状態で置かれていました。

作品はこれから1月間をかけ、裏紙を剥がして水洗いをし、染み抜き、カビの除去、裏打ち、そして防水・防虫加工をして仕上げるそうです。

残念ながら被災した作品の写真は、今は所有者の許可を得ていませんのでお見せできません。しかし、作品修復の全工程を写真撮影し、それをCCL映像制作チームがビデオ化するお手伝いをすることにしました。

そのビデオは美術品修復記録が目的ですが、木原先生は他にも学芸員の美術品修復の参考教材としてや、広く一般公開(所有者の許可を得た後)も考えたいとの意向もお持ちですので、古美術に興味をお持ちの方はお楽しみに・・・。

写真は上記美術品の裏紙状態を確認するために、少し剥がしたところです。
昨日の訪問時に偶然にも、木原先生の表装の仕上げ(八宗・軸の取り付け)を撮影できましたので次週のブログでご紹介します。