わたくしは、ありのままをお話ししました。
2009年6月26日(金)神戸新聞朝刊第1面(好齢者たち5長寿社会を生きる)の欄に
傾聴ボランティアとして掲載していただきました。
なんとありがたいことでしょう。人生なにが起こるかわかりませんね。勇気づけられました。
さっそく、洲本市のある女性から、電話問い合わせがありました。
「こちらでは、傾聴ボランティアの講座がないんです。どうしたらよいんでしょうね。」ということでした。
その時は、「それはお困りでしょうね。そちらの関係機関に、お百度踏んででも、お頼みしたらいかがでしょうか。きっと、傾聴ボランティアの入門講座を企画してくださるのでは。」と、わたくしの経験をもとにしてお答えしました。
そうしていると今度は姉から、新聞を切り抜いた、と連絡が入りました。
「元気にやってんねんね。」と、励ましてもらいました。
神戸新聞社会部記者のかたからは、繰り返し傾聴の効用について尋ねられ、
「苦労話も多いけれど、話し終える頃には、皆さん生き生きしてこられます。」と、お答えしました。
依頼者さんのお顔が、初めと終わりで変化するのです。
誰かにお話しすることで、人生を振り返り、充実していた時期の記憶を呼び戻すことで、脳を活性化させることになり、老年性うつの予防にもなるそうです。
正直なところ、傾聴に行くのに、こちらから何かを依頼者に求めて行ったことはありません。
傾聴に携わる時は、白紙状態で臨みます。
『人間一般についていわれることと、目の前に座っている固有の人間との差異に気づくこと・・・。』
という傾聴の基本的態度を、そらに憶えつつお会いしています。
結果として、ある日あるとき、依頼者さんからお宝(逸話)をいただいて帰ります。
それを月例会に持って帰って、ともにお分ちをいたします。
傾聴の醍醐味というところでしょうか。
傾聴の輪が広がって、お話を聴いてほしい方の思いが満たされたら、
どんなにかいいのになあと、わたくしは思っています。
また、この活動に携わりながら、私自身もどう老いていくのかをも、考えさせられます。
傾聴ボランティアに巡り会わせていただいて、本当にありがたく思っています。
では、またね。