韓国教会の牧師でもある洪(ホン)先生とは、いつも顔を合わせるとご挨拶を交わす程度のおつきあいであったが、女子中学生のAさんが最近独学で韓国語の勉強を始めていて、生の韓国語が聞きたいというので、洪(ホン)先生に依頼すると、快く引き受けてくださった。ソウルの近くの大田で生まれた先生は、韓国の大学を終え、日本に宣教師として派遣され、神戸でキリスト教の伝道をしているいきさつを、日本語と韓国語のチャンポンで話してくれ、日本の文化と韓国の文化の違いや、歴史的な接点などを中学生にもわかるように、おもしろく話してくれた。神戸が大好きですと、釡山とすこし似ているけど、六甲山が近くにあって、神戸のほうがいい匂いがすると笑顔で話してくれた。キムチの話から韓流ブーム、先生の恋愛話まで飛び出して、時間はとっくに延長しているのに、子どもたちは集中して聞いていた。これまでは「近くて遠い国」と言われてきたけど、「近くて近い国」になってきたと思いますと、洪先生はしめくくられた。近く日韓交流バーベキュー大会を約して、お別れした。充実したハングルの時間、こんなに韓国がおもしろいんだとあらためて感じさせられるひとときでした。また、学校の勉強に辟易している子どもたちが「おもしろかった」と口々に語っているのが印象的でした。