「え、あの子が最後まで歩いたのですか?!」母親の驚きの声を息子に伝えると、満足そうにニコッと笑ってくれた。明石から西脇へそ公園までの65キロを歩く恒例の「子午線ウォーク」。震災の年から始めて、今年で16回目である。
第1回目は、子午線に沿って250キロ日本海まで5日かけて歩いたが、2回目からは、西脇のへそ公園まで1泊2日で歩くことにした。ボクは16回歩いているけど、仲間と歩くのはおもしろい。話しながら歩くのは楽しい。足の痛みをかばい合ったり、沿道の農夫から柿を分けてもらったり、トイレを民家でお借りしたり、サプライズがつきもののイベント。
ただ歩くだけなのに、なぜか楽しい。足の裏が痛み、筋肉痛が残るので、来年はやめようと思うのだが、子どもたちが許してくれない。秋の風が吹き始めると、毎年だれかが子午線を話題にする。そしてこの過酷な行事は続いていく。
ああ無情!!