山にわけ入る都会の中学生・・・淡路は晴天なり

シカやイノシシも出没するという静まり返った山の中に、中学生らはドンドン楽しげに入っていく。しいたけの原木になりそうな間伐材を探すのが目的だが、都会育ちの子どもたちは、ひとときゲームもロック音楽もネットも携帯もファッションも忘れて、大自然の中で原始にもどる。大きな人たちも、わすれていた少年の心をとりもどしたかのように、無邪気にはしゃいでいる。遊びながら、自然とたわむれるように作業が進んでいく。楽しく仕事をするというのは、それを仕事と感じないでやれることなのだろうかと思った。就職戦線に目の色を変えて取り組んでいる大学生や、リストラなどで悲観する大人たちに、もういちど自分にとって仕事とはなんなのか、安心安全なコースと報酬と保障を要求するまえに、生まれてきた意味を問い直すことが大事だろうなと山の中で考えた。