ひきこもりを話す市民の会・・・6月例会

今日は雨のせいか、集まりは少なかったが、その分ひとりひとりの濃い話をきくことができた。「もう今年で11年目ですね。」とため息まじりで話す白髪の婦人は、すぐに笑顔にもどって、「でもね、もうあせってもいいことはないので、思う存分ひきこもればいいと考えるようになりました。」
 「本心ですか?」とたずねると、「いや心の片隅には、来年こそ出れるかなという一抹の期待は残っています。」と正直に話してくださった。「でも親の会に来ても、解決するというわけではないですよね。」と語りかけると、「ここへ解決法を探しにきているわけではありません。自分がどれくらい成長しているか、みんなに点検してもらえるから、そして何の遠慮もなく吐き出せるから、親の会はありがたいです。」と。

 ひきこもる青年を、なんとか社会に出そうという発想をチェンジしましょう!
こどもじゃないのだから、親やまわりの力でひっぱり出そうとするのは、人権を無視した暴力である、と断言はしませんが、そういうケースが目立ちます。

 家から社会に出そうという発想ではなく、家に社会を呼びこめばいいのです。もう10年自室にひきこもっているわけですから、そこは彼の一番落ち着く場所なのです。そこが居心地が悪ければ、きっとひきこもりません。ということは、その一番安心な場所に社会を呼びこむというか、その場を社会そのものに位置付けるのです。逆転の発想って、むかし流行りましたよね。それでいろいろアイデアをだしていきましょうと言って、めいめい思い思いの意見を出しあった。

 なかなか妙案もあり、それに当事者が応じてくれるかどうかわからないけど、とにかく「社会に出そう」と努力しなくていいだけでも、肩の荷がおりますと話された人がいました。

 例会は、毎月第3木曜日 午後4時〜6時です。場所は神戸自由学院です。

 ※ よかったら、はじめての方も「おしゃべり」に加わってください。(お茶代¥200)