こんな親では「通学証明の発行」はできないと断言する校長

昨日、神戸市内の中学校の校長と不登校担当教師がフリースクールを訪問。たまたまボクが外出しているときで、アポなしの訪問だった。2ヶ月前からフリースクールに通っている女子生徒の通学定期に関して、「母親が非協力的なので、経済的負担はわかるが、このような状況では通学証明を発行することはできない」と担当教師が言った、と応対したスタッフが呆れ顔で報告してくれた。母親の気持ちが頑なになっているのは、学校にも責任があるからで、それを省みることなく、非協力的だと断定し、見せしめのように通学定期を買うことを認めないなんて、まるでいじわるな悪代官みたいですとスタッフは悔しそうに話してくれた。

理由のいかんにかかわらず、これまで楽しく通っていた子が、とつぜん登校を拒否したのは、いじめや教師の体罰が原因しているのに、学校の問題を棚にあげて、母親の態度がダメだから認めないというのは、まるで子どものけんかみたいで、これが教育者の取る態度かと疑った。しかも他の不登校の生徒がたくさんいるフリースクールの受付での応対である。それを聞いていた中学生の男の子は「学校の先生は、なにもわかってないんだ。」と吐き出すように言い、他の生徒は「先生って、どこもあんなもんやで」となぐさめるように話していた。

楽しく学校へ通えたらいい、でも通えなくなった生徒に寄り添い、理解し、改善すべきところを点検してなごやかな教室の空気に変えていく努力をするのが教師の役割だと思う。行けなくなった子どもに追い討ちをかけるようなやり方では、母親だけでなく、子どもの心を固く、さらに気持ちが離れてしまうのに、そんなことぐらい理解できないのだろうか。20年前と変わらず保守的な対応がまかり通っている現実に憤りさえ感じる。
これは子どもの人権をないがしろにするものです。個性を認める多様な時代に逆行するものだと思います。これでいいのでしょうか、とりあえず教育委員会に問い合わせてみることにします。