新聞に掲載されました

フクローバーの講演活動がニュース和歌山(2009年2月25日)に掲載されました。

「生きづらい」に勇気を
フクローバーの氏家志穂さん あざの悩みや経験を語る

 あざの悩みを話し合う会「フクローバー」を立ち上げた有田市の氏家志穂さん(21)が、地域の学校で講演会を開いている。これまで、同市の3校で講演しており、「生きづらい思いをしている人たちの勇気になれば」と話している。
 氏家さんは生まれつき顔面の右半分に血管が集まってできる血管腫があり、中学時代にはいじめを受け不登校に。暴走族に入った時期もあったが、定時制高校時代に出会った友人に励まされ、勉強やクラブ活動に打ち込む中で徐々にあざを前向きに受け止められるようになってきた。「同じような悩みで辛い思いをしている人たちと語り合い、気持ちを和らげたい」と2007年に同会を立ち上げた。
 講演会を開き始めたきっかけは、昨年和歌山で全国障害者問題研究会が開かれた際に発行された本『ひろげて つないで つくりだす』。その中で、フクローバーの活動が紹介され、取り組みを知った学校から問い合わせが寄せられた。
 昨年12月3日に母校の中学校で講演した。制服を見たり、校門をくぐる際は緊張し、演台に立つと緊張はさらに大きくなり、生徒たちを直視できなかった。それでも、あざの悩みや歩んできた道を語り、「みんなまじめに聞いてくれてうれしかった。話すごとに、今まで背負ってきた過去の一つひとつがクリアされていく気がする」と振り返る。
 小学校では直接あざに触る体験も企画した。両手でほおを触ってもらい、あざのある側の方が温かいことがわかると子どもたちは歓声を上げた。「これからも講演を続けていくべきだと感じた瞬間でした」と氏家さん。「子どもたちは素直な感情のまま興味を持ってくれたり、驚いたりしてくれています。障害やあざが特別視するようなことではないと実感してもらいたい」と話している。