不作の原因は、単年度としては、カツオの主産地である中西部太平洋からの黒潮の温度が1度(カツオにすれば10度)、下落(去年来、寒冷前線の頻度が上がったため)、北上が減った。長期的には図のように、成長途上国の巻き網で一網打尽の乱獲、他方で所得増と健康志向の魚ブーム。世界のカツオ漁獲量160万トンのうち、タイはツナ(カツオ)缶詰を50万トンも輸出しているそうな。
魚は公海で採れ、また排他経済圏も200海里と広いため、「共有地の悲劇」に陥って最も資源管理が難しく、現ペースなら数十年で最初の絶滅種と言われる。魚の枯渇も森林の減少も、これこそ世界で協力すべき「脅威」でしょう。