この「はじめに」では、私がスタッフをしているデモクラティック・スクール宙(そら)の紹介を簡単にしたいと思います。
私たち「デモクラティックスクール宙(そら)」は、アメリカのマサチューセッツ州ボストンにある「サドベリー・バレー・スクール」( http://www.sudval.org/ )をモデルにした民間の学校で(法律によって定められた学校法人ではありません)、4歳から15歳の子供の入学を受け付けており、現在11歳から16歳までの子どもが学んでいます。
サドベリー・バレー・スクールをモデルにした「デモクラティックスクール」と呼ばれる学校は、現在日本で4つあり、世界中で35校以上あります。
デモクラティックスクールには、カリキュラムもクラスもありません。子どもたちは、自分のしたいことを自由に行えるようになっています。
そのような自由な環境の下で、子どもたちは例えばゲームや野球などで毎日遊んでいます。
既存の学校では大人が学ぶ内容を子どもに与えていますが、デモクラティックスクールでは、子どもはそのときしたいことをすることで、その子どもにとって必要なことを学んでいくと考えております。
その過程で、ある子は漢字を学び、ある子は計算を学び、また高校・大学等に進学したいと思った子どもは、受験勉強をしていきます。
またデモクラティックスクールは、子どももスタッフも平等な一票を持つ民主的なミーティングの下に運営されています。
このミーティングによって、学校内の掃除の仕方や学校内の道具の使用(コップからゲームにいたるまで)から、スタッフの雇用・給与にいたるまで、すべて決まります。
これによって子どもたちは、自分のしたいことをする自由と共に、自分たちで決めたことを守らなければならないという責任を背負うことになります。
つまりデモクラティックスクールでは、実社会に出てから人に最も要求される、自立と責任を獲得していくことになる、と私たちは考えています。
他にもデモクラティックスクールにはいろいろな特徴があるのですが、まず上記のような点において、既存の学校とは違う特色をもっています。
現在では、日本でもフリースクールなど既存の学校とは違う形態の学校のあり方が社会的に認められつつあります。デモクラティックスクールはフリースクールとは異なりますが、オルタナティヴな学びの場を提供している学校の一つとしてこれから認知されることを私どもは目指しています。
このブログでは、そんなデモクラティックスクールで働いていて私が気づいたことを書き留めていきたいと思います。