デモクラティックスクールにとっての「自然」

mixiで前回の記事第3回デモクラティックスクール講座、ありがとうございました!を紹介したところ、あるコミュで多くの人にコメントをいただいています。

デモクラティックスクールは、その存在自体がまだまだ世の中に知られていない段階です。またその方針も、多くの人が簡単には受け入れがたいものです。

そうした中で、一人でも多くの人に反応してもらえるというのは、それだけでも価値があることだと思います。

以前、このブログにも批判を書き連ねるコメントがたくさん来たことがあります。それ自体は有り難くないことですが、やはりデモクラティックスクールの「子どもが完全な自由をもつ」という考えは、人々の感情や考えの中の触れてほしくない部分を刺激するようです。

わたし自身は、それを「コントロールを手放す恐怖」とみなしています。

「物事をコントロールする」という態度がもっとも表れているのが、技術開発です。この技術発展のいきすぎを反省してきたのが、様々なエコロジー運動でした。

いわゆる「自然に還れ」という運動です。

ただ、デモクラティックスクールはこの「自然に還れ」という運動とは一線を画すものであることを指摘する必要があります。

草木を保護する自然、草木を愛する自然と、デモクラティックスクールは必ずしも結び付くわけではありません。

「自然」という言葉の「然」という字は、「そうであること」という意味を表します。

むしろデモクラティックスクールの理念は、この「そうであること」という意味に近いでしょう。

子どもそれぞれが「そうであるように」育つこと、それを可能にするのがデモクラティックスクールという場です。分かりやすく言えば、「その人らしく」なる場です。

大人がヘンなコントロールを加えなければ、子どもはその人自身を生きるようになります。

生きる上で必要な知識は身につけますが、無意味に頭でっかちにはなりません。

必要な話し合いでは自分の意見を言いますが、議論好きになったりはしません。

好きなことは追求しますが、それで人に褒められることを目的にはしません。

こうなることは、人として当然のように思えますが、今の社会ではとても難しいことです。

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