サドベリーについて語る

「子どもに何も強制しない」

「子どもは他人に迷惑をかけない限りで自分の好きなことだけをすることができる」

「学校を運営する主体は子どもにあり、学校のルールを子ども自身が決めなければならない」

 ………

こういったサドベリー・モデルの学校方針を聞くと、眉をひそめる人は少なくないでしょう。

大人はもちろんですが、学校教育を受けた子どもでも、そういう考え方を受け入れることができない人は多いかもしれません。

デモクラティックスクールで働いていても、自分がやっている学校は、世間の常識では相容れないだろうことは容易に想像できます。とんでもなく非常識でおかしなことをしていると人からは見えるのではないだろうかと思ったこともあります。

ただ、こちらに見学に来てくださる親御さんへの対応や、広報で人に会う時にデモクラティックスクールの上記の方針を話すと、すんなりと考えを受け入れてくれる人が多いことも日々体験しています。

「子どもに完璧な自由を与える」「何も強制しない」…

こういった一見非常識な方針でも、それほど驚かずにこちらの話を聞き、受け入れていただき、賛同してくれる人も多くいらっしゃいます。

それは、感覚的にその適切さを察知してくれているのではないかと思います。

思えば、私が初めてダニエル・グリーンバーグ(サドベリーの創立者)の著書を初めて読んだ時にも、それが聞いたこともない学校のあり方でありながら、

「これだ」

と深く納得できました。それも、頭ではなく、自分の経験と感覚から、その正しさを感じたのだと思います。

サドベリーの考え方に共感していただける人たちも、その学校方針の適切さを、頭ではなく感覚的に感じ取っていただけているのではないかと思えます。常識とはまったく真逆の方針であるにもかかわらず、こちらの話を聞いてもらえるのは、そういう理由からだと思います。

わたしは、サドベリーの素晴らしさを話すことはできても、サドベリーを受け入れることができない人を無理やり説得することは無理でしょう。それが常識とは異なる方針の学校である以上、どれだけ言葉を重ねても、他人の常識を覆すことはできないし、また無理にそうする必要はないし、第一それは相手に対して失礼です。

わたしがサドベリーについて語ることに意味があるとすれば、感覚的にデモクラティックスクールを受け入れる準備がある人に、共感してもらえる言葉を伝えることができたときだと思います。

わたしの言葉で人の考えを変えることはできません。私の言葉ができることは、相手の人自身の経験や感覚に響く言葉を伝えることだけです。

またそれで十分なのだと思います。

>>子ども「が」まなぶ 「超」学校。
 都会のサドベリー・スクール
 デモクラティックスクール 宙(そら)

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日本におけるデモクラティックスクールの「これまで」と「いま」を紹介した『自分を生きる学校』(デモクラティック・スクールを考える会編 せせらぎ出版)好評発売中{/ee_1/} 宙(そら)のメンバー・保護者・スタッフも書いてます。{/ee_3/} 

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