「人が何かに熟達するのによい方法は、それをすること、しかも多くすることです。あなたの脳をうまく使えるようになるには、できるだけたくさんあなたの脳を使わなければなりません。注意してください。ここで鍵となっている考えは、この「あなたの」という言葉に表れているのです。あなたがたくさん使わなければならないのは、誰かのではなくて、あなたの脳なのです。そして、本当にそのことが上手くなるには、できるだけ早い段階から、つまり生まれた時からそれをしなければなりません。自分の脳を自由に使うため、また脳が受け取る錯綜した情報を巧みに扱う技術を身につけるために、そして問題を解決する際の失敗や成功を経験するためにより多くの自由を子どもが持てば持つほど、そしてこれらのことを生まれた時から行うために子どもがより多くの自由を持てば持つほど、彼または彼女が <考えること> に熟達する見込みはより大きいでしょう」 (Daniel Greenberg “Worlds In Creation” p.42 )。

ある保護者の人と話していた時、「街で見かける学校に通う子どもと比べると、デモクラティックスクールの子どもたちは逞しく見える」と私は言いました。それは逞しく現実を生きているという意味です。学校という保護された空間に閉じ込められておらず、現実社会の複雑さを受けとめながら生きているということです。

それに対してその保護者の人—彼女は二人の子供を宙(そら)に通わせているのですが—、が私に言った印象的な言葉は、「デモクラティックスクールの子どもの方が頭をよく使う」といったものでした。

「逞しい」という言葉と「頭をよく使う」という言葉は意味は同じではありませんが、デモクラティックスクールの子どもの特徴をよく言い表しています。

デモクラティックスクールの子どもをみていると、たしかに頭をよく使うという印象をもたされます。

彼らは無駄なことをしないし、そのとき自分に興味のあることに取り組んでいるので、その分野で熟達するためにどうすればいいかをつねに考えているように見えます。

自分で考えようとしなければその人の脳が発達することはないと、上の文章は主張します。科学的なことは私は分かりませんが、そりゃそうだろうと思ってしまいます。

自分で考えることができる人。

子どもにそうなって欲しいのなら、まさに彼or彼女たち自身に<考え>てもらうことです。そのために大人にできることは、指示を与えないことです。彼or彼女たちが考える機会を奪わないことです。

子どもたちに<考え>てもらうためには、大人が子どもの代わりに考えるということをやめなければなりません。

手放さなければなりません。

>>子ども「が」まなぶ 「超」学校。
 都会のサドベリー・スクール
 デモクラティックスクール 宙(そら)

 〒662-0837 兵庫県西宮市広田町2-15
 Tel/Fax 0798-70-0777
 公式HP

日本におけるデモクラティックスクールの「これまで」と「いま」を紹介した『自分を生きる学校』(デモクラティック・スクールを考える会編 せせらぎ出版)好評発売中{/ee_1/} 宙(そら)のメンバー・保護者・スタッフも書いてます。{/ee_3/} 

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