ありもと@孟子です。 みなさんこんばんは。。。
今朝わんぱく公園には、黄色い顔のハクセキレイたちが
どっと入りました。
ハクセキレイの渡りが、本格的に始まったのです。
この時期のハクセキレイの幼鳥はみな、黄色い顔をして
います。
彼等を見ると、いくら暑くても「秋」を感じるありもとでした。。
12:30
わんぱく公園を11時過ぎに出て、途中で昼食を済ませ、
孟子不動谷到着です。
今日は和歌山城動物園ガイドの皆さんを迎えての、動物
観察会を孟子で行うことになっています。
早くもNPOサポートセンターの志場君が来ています。
孟子から歩いて20分のところに住む彼にとっては、子ど
ものころの通学路の途中なのでしょう。
13時に近づくにつれて、続々と参加者が集います。
川島寛子さん、松本朱実さん・・・
知った顔も混じっています。
モズが高鳴きを始めました。
孟子の秋の風物の一つです。
2002年 8月18日
2003年 8月30日
2004年 9月 4日
2005年 9月10日
2006年 9月 3日
2007年 8月24日
2008年 8月17日
2009年 9月 5日
孟子に暑さの中に秋風がただよい、黄金の稲穂が揺らぐ
頃に、キチキチキチ・・・というけたたましい声が響きます。
普通小鳥のさえずりと言えば春の風物ですが、このモズ
の高鳴きは秋の風物なのです。
総勢11名、集いし和歌山県動物園ガイドを目指す好学の
面々とともに、孟子の観察会を開始します。
まず、入口の水田の畦で、タヌキとゴイサギ(?)の足跡を
観察します。
動物園の動物は、来園者に動物を見てもらうために展示
していますが、野生の動物は人間に出会うのを極力嫌うも
のである。
この「当たり前」のことをまず、知ってもらいます。
特に哺乳動物は、夜行性のものが多く、見えないのが「当
たり前」。
だから、足あとや、糞や、獣道や・・・
という痕跡を見つけて、想像を膨らませるのが本来の姿な
のです。
動物園をガイドする人も、このことを知った上でガイドする
のとしないのとでは、やはり相手に伝えるメッセージが変わ
ると思います。
ですから今日はまず、哺乳動物については、山では「見え
ないのが普通」であることを、学んでもらおうと思います。
水路道を歩きます。
ありもとのすぐ後ろについたカワイイ小学生の女の子二人
は、とても感性豊かです。
葉の裏で休む昆虫や、草間のカナヘビの幼生を簡単に見
つけます。
「となりのトトロ」のサツキとメイのような二人に、動物観察
がいかに幼時の経験がモノを言うかを、改めて教えられる
気がします。
彼女たちが、カトリヤンマの交尾を見つけました。
ありもとも初めて見る姿です。
ヤンマの仲間は、交尾するとはるか高い樹上まで上がって
しまう種がほとんどで、その交尾姿はなかなかじっくり観察
できません。
ヨシ原に住むアオヤンマが唯一低い地点で交尾するようで
すが、孟子ではきわめて少ない種だけにかなり観察にはム
リがあります。
孟子でヤンマの交尾を撮影したことのないありもとにとって
は胸高鳴る「出会い」です。
ガイドしているのも忘れて撮影に没頭します。
でもこれも自然観察ガイドの「技法」の一つともいえるのです。
ガイドが第三者的に観察していたのでは、観察者に感動は
伝わりません。
以前はガイドは冷静でなければとカメラを持たないこともあり
ましたが、何かのTVで、お客様を忘れて必死で撮影するガ
イドの姿に、よりお客様が興奮して、熱心に観察しているのを
見て、考えを改めたのでした。
今日も我を忘れてシャッターを押すありもとの傍らで、11人
の「ガイドの卵」たちが、一生懸命交尾態のカトリヤンマを観
察しています。
「教師が感動をもって話すことは、生徒は感動をもって聞く
ものだ」
ありもとが「師」と崇拝する故・前田亥津二先生の言葉でも
あります。
カトリヤンマのあとはベッコウシリアゲです。
クモの巣にかかった昆虫を、クモの目を盗んで食べる習性
を持つ「葉上の狩人」シリアゲムシの仲間は、孟子では初
夏にヤマトシリアゲ、秋にベッコウシリアゲが出ます。
2004年 8月28日
2005年 8月19日
2006年 8月20日
2007年 8月24日
2008年 9月 3日
2009年 9月 5日
過去6年の孟子でのベッコウシリアゲ初見日を列挙してみ
ると、8月下旬から9月上旬に出ています。
水路道には、縦横にけもの道が走っています。
けもの道を見つける「コツ」を少し伝授すると、小学生たちは
みな、すぐにありもとよりもけもの道見つけの「名人」になりま
す。
「あっ、ここも道や!」
「こっちははっきりしてるけど、こっちは落ち葉が溜まってる。
こっちは最近通ってないんや」
「これはイノシシは走ってないで。だって、道幅が狭いもん!」
3人の女の子は、競い合うようにけもの道を探しては、想像力
を働かせています。
これは、実際に獣を見るよりも、楽しい作業なのです。
「見えるものしか感動しない」のじゃなく、「見えないものを想像
して感動する」
これは哺乳動物観察の「コツ」でもあるのです。
昼間動物園に行っても、ライオンはただただダラダラと寝てい
るのが普通です。
「な〜んだ、ライオンなんて怠け者なんだ」
と思うのじゃなく、早朝や夜、精悍に狩りをするライオンの姿を
想像してみる。
それが重要なように思います。
未来の「和歌山城動物園ガイド」を目指すこの「若い芽」は、そ
のことをしっかりと「受け取って」くれたように思います。
ありもとが持参した、けもの道で無人カメラで撮影した、タヌキ
、テン、ノウサギ、イノシシ、イタチ、アカネズミ、ヒメネズミ、フ
クロウ、トラツグミといった動物たちを、目を輝かせて見てくれ
ました。
ジョロウグモの巣でいっぱいの、草深い水路道を歩き、けもの
道や、上陸したトノサマガエル、色とりどりのトンボたちを観察
して、「自分の力で見つけて見る」「見えないものを想像する」と
いう、自然観察において一番大切な体験をしてもらえたように
思います。
帰路、参道沿いのクリ畑で、クリの実を食む「森さんの友達」
の子ザルに出会ったのは、さまざまなことを学んだ子どもたち
に、最高の「プレゼント」となったのでした。
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<鳥類>
カイツブリ、キジバト、コゲラ、ツバメ、キセキレイ、セグロセキ
レイ、ヒヨドリ、モズ、ウグイス、エナガ、シジュウカラ、メジロ
ホオジロ、ヤマガラ、スズメ、ハシボソガラス、ハシブトガラス
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<両生爬虫類>
ニホンアマガエル、ニホンアカガエル、トノサマガエル、ツチガ
エル、ヌマガエル、ニホントカゲ、ニホンカナヘビ
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<トンボ類>
クロイトトンボ、ハグロトンボ、オニヤンマ、カトリヤンマ、オオヤ
マトンボ、ハラビロトンボ、シオカラトンボ、オオシオカラトンボ
マユタテアカネ、ヒメアカネ、リスアカネ、ネキトンボ、ウスバキト
ンボ、チョウトンボ
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