わんぱく公園の鳥(平成21年11月9日)

ありもと@孟子です。。 みなさんこんばんは。。。

ここ数日日増しに暖かくなります。
明日あたり雨が来そうです。

7時
孟子不動谷到着です。
今日は定期検診と、わんぱく公園の遊具点検があるので、
朝無人カメラのフィルム回収のみ行うために孟子に駆け足
でやってきました。

森の中からは「ツィー」というツグミ類独特の声がそこここで
響いています。
おそらく殆どがシロハラだと思われますが、アカハラやマミ
チャジナイ等も混じる季節なので、無人カメラが楽しみです。

ルリビタキがまだ来ていません。
ありもとの「記憶」では、ルリビタキはジョウビタキとほぼ同じ
日に入る印象があったので、今年は遅いなぁと、ここ数日思
っていました。

しかし・・・
過去7年間の孟子でのルリビタキ初見日データを改めて調
べて愕然としました。
2002年11月18日
2003年11月22日
2004年11月 6日
2005年10月30日
2006年11月10日
2007年11月 3日
2008年11月14日
ルリビタキはジョウビタキより約2週間ほど遅れて入るのが
「標準」のようです。
2005年にジョウビタキと同時に確認したのが、丸嶋さんの
ソバ刈りをお手伝いしてた日(10月30日)だったのが、あま
りにも鮮明に記憶に焼き付いていたので、それが「標準」の
印象になっていたようです。
尚悲しいことに昨年の初見は11月14日・・・・・
ルリビタキは来週入るのがほぼ「標準」のようです・・・

人間の記憶というのはかくもいい加減なものです。
簡単な記録とはいえ、ずっとデータを取得しているからこそ
このように検証して自分の記憶の誤りを修正することができ
ますが、記録を取っていないと、それもできません。
今更ながらに記録の積み上げの重要性を再認識します。

ハチクマの谷の小池にカワセミが来ています。
時折オシドリが入る池で、ありもとは毎年秋の深まるころに
注目している池ですが、ここでカワセミを見たのは、初めて
のことです。
そう言えばこの小池で以前、ヤマセミを見たことがありまし
たが、その時の記録を最後に孟子からヤマセミの記録が
絶えています。

今日の無人カメラには、予想通りシロハラがたくさん写って
いました。
成鳥、幼鳥入り混じって、たくさんの個体が写っていました
が、残念ながらアカハラやマミチャジナイは写っていません
でした。
獣では、モコモコの冬毛に替わったタヌキがとても良い感じ
で写っていました。
孟子で撮影したタヌキの、ベストショットかもしれません。
イノシシも写っていましたが、残念ながら顔だけでした。
これからは獣類が無人カメラによく写り込む季節です。
明日からの雨でありもとのニオイが消されたら・・・・・
来週がちょっと楽しみです。

海南市民病院で定期健診を終えて10:30わんぱく公園到
着です。
8:30から立ち会ってもらっていた理事長と入れ替わりに、
遊具点検の立会です。
「ソバ刈りに行くわ・・・」
理事長は一路、孟子不動谷に向かいました。

遊具点検の業者にあいさつを済ませ、久々に昼間のわんぱ
く公園の鳥を観察します。
毎朝6:30に出勤して、ゲート解放のついでにセンサスを続
けた結果確認できた種が97種。
かなり多い記録です。
ほぼ毎日データを取っているのと、わんぱく公園は孟子と違
って海に近く、大きな3枚の溜池と隣接しており、それに加え
て南東にたつべ池と氾濫元水田が広がっていることで、カモ
の仲間や湿草地性の鳥が多く記録されるので種数が伸びて
います。
しかし林は、岩場の多い貧栄養の、植生遷移の進んだ照葉
樹優占の樹高の低い林のため、繁殖する夏鳥は少ないもの
の、秋の渡り時期に通過する旅鳥が多く、クロガネモチ、ソヨ
ゴ、カナメモチ、タマミズキ等の冬に熟するしょう果類が多い
ことで越冬鳥類が多いのが特徴です。

今日も毎朝早朝に歩くルートを歩きます。
うららか山に美しい成鳥のジョウビタキがいます。
ヒッ ヒッ カタカタ・・・
おなじみの声で鳴きながら、尾羽を小刻みに震わせ、時折、
軽く会釈するように頭をチョコンと下げます。
頭が銀白色で、お腹は鮮やかなオレンジ色・・・
黒い翼には三角形の白い紋があしらわれています。
ロシア地方からはるばる日本に越冬にやってくるごく普通の
冬鳥ですが、毎年姿を見るたびにとてもうれしい気分になり
ます。

上空をミサゴが舞っています。
大池にはオオクチバスが少数ながら入っているので、それを
獲物にしようと秋の深まりとともに良く見られるようになったタ
カの仲間です。
カモメを思わせる細長い翼を翼先を若干下げ気味に保ちな
がら、秋晴れの大池上空を気持ちよさげに滑空しています。

大池の奥の池に、カモたちが浮かんでいます。
マガモ、カルガモ、コガモ、ハシビロガモ、ヒドリガモ、キンク
ロハジロにホシハジロが見えます。
数日前に1羽いたオシドリの姿は、今日は見られません。
コガモはまだほとんどがエクリプスですが、マガモ、ハシビロ
ガモ、ヒドリガモには、もう綺麗な生殖羽の♂が交っています。
これから冬が深まるにつれて、カモの個体数も種数も増える
ことが予想されるので、これからの鳥見が楽しみです。

昨日風の丘に降りていた幼鳥のムネアカタヒバリは残念なが
ら今日は抜けていましたが、ビンズイの姿が一気に増えました。
背中がオリーヴ褐色の地味なセキレイ類ですが、さえずりはヒ
バリに似た美声で、「木雲雀」の別名で知られています。

すいれんの谷には、ジョウビタキの♀が2羽定位し、縄張り争い
をしています。
今日はそのうち、谷奥に縄張りを張る♀が、フライングキャッチ
でヒサカキの果実を食べていました。

とんぼ池のスイレンの葉の上を、キセキレイが歩いています。
スイレンには、マダラミズメイガに代表されるガの仲間や、その
他小昆虫がたくさん付くので、昆虫食のセキレイにとっては格好
の餌場なのです。
上尾筒が見事な山吹色の腰を振り振り、スイレンの葉上を歩く
姿は、この鳥の別名である「尻振りオマツ」の名前通りの愛らし
い姿です。

タタタタタ・・・
暗いヒノキ林の中からミソサザイの地鳴きが響きます。
高い山の涼しい谷間で繁殖する日本最小の鳥の一種ですが、
冬には里山の暗い沢におりて、ひっそりと冬を過ごします。
今日は残念ながらその姿を見ることはできませんでしたが、
暗いスイレンの谷は、彼等にとっては格好の越冬環境なのです。

結局1時間30分ほどの観察で、34種の鳥類を確認しました。
これから冬にかけて、わんぱくの森は、雑木林の小鳥の観察
には、絶好のポイントになります。

陽光が暖かいです。
その陽光に誘われてアゲハチョウが飛んでいます。
昨日、一昨日とナガサキアゲハが飛んでいましたが、今日は
何とナミアゲハが飛んでいます。
アゲハチョウの飛翔を11月に見るのは、大変珍しいことです。

15:30
遊具点検が一通り終了しました。
異状なしです。
遊具業者を見送り、ありもとはメインゲートを施錠します。

明日から雨が来そうです。
帰路、ありもとの頬を、気の早い雨粒が濡らしていました。
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
<孟子鳥類>
カイツブリ、キジバト、カワセミ、コゲラ、アオゲラ、セグロ
セキレイ、ヒヨドリ、モズ、シロハラ、ウグイス、エナガ
ヤマガラ、シジュウカラ、メジロ、ホオジロ、アオジ、カシラ
ダカ、カワラヒワ、イカル、スズメ、ハシボソガラス、ハシブ
トガラス
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
<わんぱく公園鳥類>
カイツブリ、カワウ、アオサギ、マガモ、カルガモ、コガモ
ヒドリガモ、ハシビロガモ、キンクロハジロ、ホシハジロ
ミサゴ、キジバト、コゲラ、キセキレイ、ハクセキレイ、セグ
ロセキレイ、ビンズイ、ヒヨドリ、モズ、ミソサザイ、ジョウビ
タキ、シロハラ、イソヒヨドリ、ウグイス、エナガ、ヤマガラ
シジュウカラ、メジロ、ホオジロ、アオジ、カワラヒワ、イカ
ル、ハシボソガラス、ハシブトガラス
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@