4月25日から5月10日までの16連休の人もいるといわれた、今年のゴールデンウイーク(GW)。
高速道路では「1000円渋滞」が発生する一方、降ってわいたような豚インフルエンザの影響で、成田や関空などでは「厳戒態勢」がひかれたようです。
NPOの関係者のなかには、「連休といっても、職場でする仕事が家ですることに代っただけ」という人もいるようです。
かくいう私は、16連休ほどではないにせよ、「お休み」をとり、このコーナーも1週間スキップさせていただきました。
とはいえ、GW中にも定額給付金をめぐりNPOの活動がありました。今回は、これをまとえめてお伝えします。
1) 大阪でも申請案内が到着!
連休の直前に郵便受けに1通の封筒がありました。
差出人は大阪市。
「市民税の督促かな?」とか思いながら封を切ると、定額給付金の申請案内でした。
よくみると、封筒の外にも「定額給付金」の文字がありました。
「いよいよ始まったのか……」となんとなく、感慨深い気持になりました。
手元に書類がないので、記憶に頼ってのことですが、連休明けにも申請の受け付けが開始されるとのことでした。
郵送のほか、市の窓口でも申請がOKとか。申請期限は秋。
忘れずに申請し、NPOに寄付しましょう!(%ニコ男%)
2) 寄付の意思表明者リスト、150人突破
前回のこのコーナーでもお伝えしたように、「寄付を!寄付を!」といっても、「でも、誰が寄付するの?」という疑問の声は当然でてくるでしょう。
「まず隗より始めよ!」といいます。
言いだしっぺを集め、「私も寄付するから、あなたも……」という雰囲気を作り出していきたいと思いました。
目標は、定額給付金の1万2000円にあわせて1万2000人といってもちょっと無理なので、120人。(%ニコ男%)
定額給付金をNPOへの寄付に!関西ネットワーク(KNPO)の関連団体を中心に、署名集めが進み、5月1日時点で156人に達しました。
賛同者の方々のリストは、KNPOのウエブサイトに掲載されていますので、ご覧ください。
3) 朝日新聞に寄付推奨の広告!
寄付の意思表明者リストの載せる賛同者を急いで集めたのは、理由がありました。
4月30日付の朝日新聞に定額給付金をNPOへの寄付に、と呼びかける広告をだそうというプランが浮上してきたからです。
KNPOのどこにそんなお金があるの?と思われる方も多いでしょう。
NPO向けの特別割引ということで実現したものです。
当日の新聞を見ると、紙面の半分が広告に充てられ、「ハッピーに使おう!定額給付金〜使い道あれこれ〜」という見出しの下に、KNPOを含め6つの広告が掲載されています。
このKNPOの広告には「すでに120人以上の人が寄付の意思を表明されています」と書かれています。
広告の原稿を作っている段階では、120人には達しておらず、「大丈夫かな…」と思っていたのですが、ラストスパートで達成できました。
KNPOの広告は、下記PDFをご覧ください。
4) 東京で定額給付金設立記念パーティー開催
4月30日、東京で定額給付金基金設立記念パーティーが開催されました。
全国80のNPOが参加して、定額給付金をNPOへの寄付にと呼びかけている基金(事務局:チャリティ・プラットフォーム)が実施したものです。
チャリティ・プラットフォームのウエブサイトをみると、358人が参加したということです。
そのひとりは、私です。パーティーでは、参加者が3000円を払い、それと同額の寄付チケット(1枚1000円x3枚)をもらい、NPOの事業分野18のなかから自分の希望する分野に寄付する、というものです。
協賛企業の協賛費なども含め、149万7000円が集まったということです。
参加した印象としては、若い人と、スーツをはじめとした比較的フォーマルな服装の人が多かったことがあります。
NPOの裾野が広がっている感じを受けました。
ただ、NPOの経営をしてきた立場からいえば、財政的には赤字だろうし、目的・意義をどこに求めているのか、わかりにくさを感じました。
豚インフルエンザの影響もあったのでしょうが、メディアの取材はかなりあったようですが、記事になったのはほとんどなかったのではないでしょうか。
チャリティ・プラットフォームのウエブサイトでの報告もあまり大きなものではありません。
358人という参加者には、基金への参加団体の関係者も含めてだと思うので、純然と寄付をするためだけに参加した人は、それより少ない人数でしょう。
150万円弱という金額も物足りなさを感じます。
経費がゼロとしても、80団体で分ければ、2万円足らずです。
ややクリティカルになりすぎているように感じられたとすれば、申し訳ありません。
KNPOの場合、直接寄付を集めないので、活動への効果、特に財政的な効果はみえないのですが、定額給付金基金の場合、寄付を集めているので、効果がみえてきます。
「寄付文化の醸成」を考える上でも、しっかり検討しなければならないのではと感じた次第です。
事務局 柏木 宏